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フェデックスカップとプレーオフの成否を「R・マキロイ目線」で考える【舩越園子コラム】

フェデックスカップとプレーオフの成否を「R・マキロイ目線」で考える【舩越園子コラム】

配信日時:2019年9月2日 03時00分

そして、その足でスイスへ渡り、欧州ツアーのオメガ・ヨーロピアン・マスターズに出場したマキロイは、米国では口にしなかったさらなる本音を欧州メディアに披露した。

「メジャー大会の開催時期が今年のように過密だと、人々は4月から7月までしかゴルフに関心を持たなくなる。テニスのシーズンが1月から9月まで続いているように、ゴルフのメジャー大会も間隔をあけたほうがいい」

確かに、それは一理ある。だが、かつてはダラダラと11月まで続いていたシーズンを徐々に短縮化し、思い切り短期集中型の過密日程に変えたのが昨季だったわけで、これを再び長期継続型に戻すことは当面は考えにくい。それにメジャー4大会の時期や開催場所は、すでに5年以上先まで決め込まれており、それらを動かすのは至難の業だ。となると、昨季同様の「毎月がメジャー大会」という日程が少なくとも5年ほど先まで続いていく。

フェデックスカップは2007年の創設以来、ずっと改良が続いているが、それは理想の追求であり、それこそが歴史の歩みと考えるべきであり、最終形というものは「無い」のだと思う。

一番肝心なのは、メジャーであれ、何であれ、選手たちが「素晴らしい戦いぶり」を披露できるかどうかだ。米ツアーで年間3勝を挙げ、2度目の年間王者に輝き、総額23ミリオンを獲得した昨季が、マキロイにとって最高のシーズンになったことは疑いようもない。メジャー優勝は無くてもベストパフォーマンスを披露したマキロイの戦いぶりを否定するファンは誰一人いない。ケプカ然りである。

そんなふうに実力ある選手が存分に力を発揮できる土俵がきちんと用意されていたという意味で、昨季のフェデックスカップとプレーオフ・シリーズは、とりあえず成功だったと言えるのではないだろうか。

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