「ひとたびスコアカードを提出したら、終わったことは忘れる。気を取り直して最終日に挑んだ」

リードは胸を張ってそう言っていたが、この一件で一番大変な対応を求められているのはウッズであろう。

今週開催の「プレジデンツカップ」で米国キャプテンを務めるウッズは、11月にキャプテン推薦4名枠の一人としてリードを指名した際、「なぜ、リード？」と一部から批判を浴びたばかりだ。

振り返れば、リードに関する過去の出来事が次々に報じられ、悪評が広まったのは2018年「マスターズ」の優勝争いの真っ只中だった。米メディアの大半が批判調の記事を書き、世界のメディアもそれに準じた。

しかし私は、リードの悪評がそんなタイミングで一方的に流されたことはフェアではないと感じ、「リードよ、マスターズ優勝に胸を張れ」とあのとき書いた。

だが、その後も、ことあるごとにリードにまつわる悪い話が出回り続け、だからこそ、ウッズがリードを指名したことを疑問視する声が上がった。それでもウッズはリードの実力を見込んで、彼をプレジデンツカップのチームに受け入れた。