米国の人々は、そんなふうに思わずクスッと笑いたくなるジョークやウイットを交えつつ、実利に結びつく企画を考案し、即実行することが、とても上手い。
カリフォルニアに本拠を置くゴルフ&カジュアルウエアメーカーのリンクソウル社は、新型コロナウイルス感染拡大の収束を願い、チャリティのためのTシャツの製造・販売を始めている。急激な曲線(=curve)をフラットにする(=flatten)ことを意味する英語のフレーズは「flatten the curve(フラットン・ザ・カーブ)。これは日ごろから経済や物理科学のフィールドで頻繁に聞かれる言い回しだが、今はコロナ収束を願う人々がSNS上でハッシュタグ「#flattenthecurve」を付けて、さまざまな情報や意見を発信している。
リンクソウル社は、新型コロナウイルスの感染急増を示している現在のグラフが右下がりとなり、平坦になる「フラットン・ザ・カーブ」をデザイン化した絵柄とフレーズをTシャツの中央部分に描き、「このTシャツがカーブ(曲線)をフラットにし、感染を収束させることにつながる」と呼びかけ始めた。
1枚45ドル(約4800円)の限定販売。オンラインで予約を受け、現物は4月下旬に購入者へ送られるとのこと。Tシャツとしては高めの値段設定だが、そこに最大の意味がある。新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活に困窮している時給労働者や障害者、高齢者などを救済するCDP(センター・オブ・ディザスター・フィランスロピー)に売り上げを寄付することを決めており、だからこそ高めの値段を付けたのだそうだ。
「よりによって、そんなグラフをTシャツに付けるなんて…」と顔をしかめる向きもあるかもしれない。しかし、感染拡大の深刻さをなかなか認識せず、「自分は大丈夫」「関係ない」「外出できないとストレスが溜まる」などと言って動き回る無責任な不届き者に呼びかける上で少しは効果があるだろう。そして、良識ある市民にさらなる協力と協調を仰ぐ効果もあるように思う。
少なくとも難しい理屈や用語を並べるより、トイレットペーパーやTシャツのように一目瞭然のもののほうが理解は得られやすい。そこに、ほんのちょっとだけジョークやウイットを織り込むことができれば、沈みがちな人々の心がわずかながらも明るくなるのではないだろうか。
カリフォルニアに本拠を置くゴルフ&カジュアルウエアメーカーのリンクソウル社は、新型コロナウイルス感染拡大の収束を願い、チャリティのためのTシャツの製造・販売を始めている。急激な曲線(=curve)をフラットにする(=flatten)ことを意味する英語のフレーズは「flatten the curve(フラットン・ザ・カーブ)。これは日ごろから経済や物理科学のフィールドで頻繁に聞かれる言い回しだが、今はコロナ収束を願う人々がSNS上でハッシュタグ「#flattenthecurve」を付けて、さまざまな情報や意見を発信している。
リンクソウル社は、新型コロナウイルスの感染急増を示している現在のグラフが右下がりとなり、平坦になる「フラットン・ザ・カーブ」をデザイン化した絵柄とフレーズをTシャツの中央部分に描き、「このTシャツがカーブ(曲線)をフラットにし、感染を収束させることにつながる」と呼びかけ始めた。
1枚45ドル(約4800円)の限定販売。オンラインで予約を受け、現物は4月下旬に購入者へ送られるとのこと。Tシャツとしては高めの値段設定だが、そこに最大の意味がある。新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活に困窮している時給労働者や障害者、高齢者などを救済するCDP(センター・オブ・ディザスター・フィランスロピー)に売り上げを寄付することを決めており、だからこそ高めの値段を付けたのだそうだ。
「よりによって、そんなグラフをTシャツに付けるなんて…」と顔をしかめる向きもあるかもしれない。しかし、感染拡大の深刻さをなかなか認識せず、「自分は大丈夫」「関係ない」「外出できないとストレスが溜まる」などと言って動き回る無責任な不届き者に呼びかける上で少しは効果があるだろう。そして、良識ある市民にさらなる協力と協調を仰ぐ効果もあるように思う。
少なくとも難しい理屈や用語を並べるより、トイレットペーパーやTシャツのように一目瞭然のもののほうが理解は得られやすい。そこに、ほんのちょっとだけジョークやウイットを織り込むことができれば、沈みがちな人々の心がわずかながらも明るくなるのではないだろうか。