そのときに撮影した写真がこれ。そう、「世界のアオキ」はすごく深爪なんです。全盛期は「アオキマジック」と賞賛されるほど、ショートゲームが天才的でした。そんな青木プロのこだわりは、小さめのグローブを引っ張るように着けて、皮膚に同化させるくらい密着させること。そのため、爪でグローブがダブつく感じを極端に嫌ったのです。理由を聞くと、「指先の感覚を変えないためだよ」と教えてくれました。さらに「40分かけて爪を手入れするのが俺の日課なんだ」とも。
そのとき、爪を切るところも実演していただきました。もう切る前から、「いったいどこを切るの?」というくらい深爪な状態。あっ! 本当に切っちゃいました。「青木プロ、血が出てますけど大丈夫ですか?」。本人はまったく意に介す様子はありません。それどころか甘皮まで切っちゃっています。いま思い出しても拷問レベルです。
約束の取材時間は過ぎていましたが、指先の感覚を保つ日課も教えてくれました。「毎朝起きたら、壁をコツコツとピアノを弾くように叩いて五感を刺激するんだ。それから大きな筋肉のストレッチに移っていく」。確かにピアニストって深爪かも。でも青木プロ以外に深爪のプロゴルファーを私はあまり知りません。どちらかというと爪が長い人が多いような気もします。
石川遼プロの爪は長いですし(本人に聞いたことはありませんが)、片山晋呉プロは「2日に1回くらい爪を切ります。僕の爪は長めなんです。(爪の先の)白いところがないとイヤ」と言っているくらい。短くするにしても長くするにしても、感覚を保つ上では、爪の長さは一定のほうがいいような気がします。
最後の話は蛇足ですが、当時私も青木プロにならって、深爪にしてからゴルフに行ってみました。それでどうなったか? 急に短くしたせいなのか、ショートゲームのタッチもスコアも出ませんでした。それ以来、ゴルフの前日や前々日には絶対に爪は切らないようにしています。青木プロ、ごめんなさい。(文・下村耕平)
そのとき、爪を切るところも実演していただきました。もう切る前から、「いったいどこを切るの?」というくらい深爪な状態。あっ! 本当に切っちゃいました。「青木プロ、血が出てますけど大丈夫ですか?」。本人はまったく意に介す様子はありません。それどころか甘皮まで切っちゃっています。いま思い出しても拷問レベルです。
約束の取材時間は過ぎていましたが、指先の感覚を保つ日課も教えてくれました。「毎朝起きたら、壁をコツコツとピアノを弾くように叩いて五感を刺激するんだ。それから大きな筋肉のストレッチに移っていく」。確かにピアニストって深爪かも。でも青木プロ以外に深爪のプロゴルファーを私はあまり知りません。どちらかというと爪が長い人が多いような気もします。
石川遼プロの爪は長いですし(本人に聞いたことはありませんが)、片山晋呉プロは「2日に1回くらい爪を切ります。僕の爪は長めなんです。(爪の先の)白いところがないとイヤ」と言っているくらい。短くするにしても長くするにしても、感覚を保つ上では、爪の長さは一定のほうがいいような気がします。
最後の話は蛇足ですが、当時私も青木プロにならって、深爪にしてからゴルフに行ってみました。それでどうなったか? 急に短くしたせいなのか、ショートゲームのタッチもスコアも出ませんでした。それ以来、ゴルフの前日や前々日には絶対に爪は切らないようにしています。青木プロ、ごめんなさい。(文・下村耕平)