＜マスターズ　最終日＞◇10日◇オーガスタ・ナショナルゴルフクラブ(7,435ヤード・パー72)

　新たな歴史の扉を開いた日本人大学生アマチュアに、オーガスタのパトロンがスタンディングオベーションで応えた。ジョージア州にあるオーガスタ・ナショナルGCで開催された、米国男子メジャー初戦「マスターズ」。トータル3アンダー18位タイからスタートした、松山英樹がこの日はスコアを2つ落としながらもトータル1アンダー27位タイでフィニッシュ。日本人アマチュアとして初めてローアマチュアを獲得する快挙を達成した。

サムライリアルタイム速報で松山の4日間のプレーを振り返る

　世界最高の舞台で無我夢中で戦い続けた4日間。中盤は3連続ボギーでスコアを落とすなど体力は限界だった。それでも、最後まで気力を振り絞り、18番をバーディフィニッシュ。サンバイザーを外し頭を下げた19歳に、パトロン達はスタンディングオベーションで大きな拍手を贈った。

　ホールアウト後に行われた表彰式には、ディフェンディングチャンピオンのフィル・ミケルソン(米国)、優勝のシャール・シュワーツェル(南アフリカ)らと共に出席。シルバーカップを受け取り「日本の被災地はまだ大変ですが、マスターズでのプレーで少しはみんなに希望と喜びを与えられたと思います」とスピーチすると、その快挙と被災地への思いを背負った戦いぶりを称えて、再びスタンディングオベーションでの拍手が巻き起こった。

　松山は「スコアは（石川遼に）負けましたけど歴史的なこと。初物づくしでうれしいです」と表彰式後にコメント。「プレーしている時はテレビのことなど考えなかったけど、最終ホールはテレビで見る光景で、拍手も大きくてうれしかったです」と充実感にあふれた表情で最終日を振り返った。