今週再開されるPGAツアーで、先月白人警官から逮捕時に首を押さえつけられて亡くなった黒人男性のジョージ・フロイドさんに黙とうを捧げる。

コンパクトトップでかっ飛ばす　ジョン・ラームのドライバースイング【連続写真】

11日（木）に開幕するレギュラーツアー「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」、同日から開催される下部のコーンフェリー・ツアー「コーンフェリーチャレンジ」の会場で、初日から各ラウンドで午前8時46分に1分間、黙とうする。

配られたティータイムには8時46分の欄はあるが、名前はない。すでにティオフしている選手もプレーをやめて1分間黙とうする。8時46分というのは、先月ミネソタ州ミネアポリスで白人警官が拘束時にフロイドさんの首を押さえつけた時間が8分46秒だったことから。この“8：46”という数字は現在、世界中で起きている人種差別への抗議デモのスローガンの一つとなっている。

PGAツアーのジェイ・モナハン会長はコメントを発表する代わりに選手、スタッフらに向けて手紙を送付。とりわけ黒人への人種差別が根絶されない現状について深く考えていること、この国の向かうべき道を諦めないで探し続けることなど思いを伝えた。

数少ない黒人選手の一人、ハロルド・バーナーIII（米国）とモナハン会長が対談し、「PGAツアーが人種差別根絶のためにリーダーシップをとる」ことを話し合った。またスペインのジョン・ラームは会見でヒスパニックが受ける人種差別について言及。「自分は多くの人が受けている差別とは比べものにはならないが、チームメートが差別を受けるのを見てきた。差別を受けるのは良い感情はしない」と自身も米国ではマイノリティであることを発信した。（文・武川玲子＝米国在住）