ただ、もちろん英語がペラペラだったとしても、話しかけることができたかは分かりません。その時の私は、完全に“虎の威”に圧倒されていました。『もっと経験と、あと英語力を身につけよう』。次にチャンスが訪れたら虎の前で“死んだふり”をしなくてもいいように、日本から遠く離れた地で誓いを立てた数分間のできごとでした。（文・間宮輝憲）