悪いときに悲しいことが起こる現象は、誰の人生にもときどき起こる。今はトーマスにとって試練のときなのかもしれない。だが、ここを乗り越えれば、彼はこれまで以上に強く大きくなるのではないか。そんな期待を抱きたくなる。
というのも、この日の大混戦を抜け出して優勝したブルックス・ケプカも「弱り目に祟り目」のような窮地を乗り越え、1年半ぶりの復活優勝を飾ったからだ。
最終日は2イーグル・3バーディー、1ボギーで「65」をマークし、通算19アンダーで先にホールアウト。飛距離も安定性も高いショットとチップ&パットの見事なコンビネーションを見れば、先週までの彼が出場3試合連続で予選落ちしたことも、この1年半、優勝から遠ざかっていたことも、信じられないほどだった。
19年にヒザの手術を受け、しばし戦線離脱したケプカは、数週間のリハビリを経て戦線復帰した直後に、韓国で開催されたCJカップの会場で転倒し、腰を痛めて再び戦線離脱を余儀なくされた。20年2月にようやく戦線復帰。しかし、調子を戻せないうちにコロナ禍でツアーが休止され、6月の再開後もなかなか成績は上がらなかった。
「とてもフラストレーションが溜まった。人生の底の時期、精神的にも落ち目の時期だと感じ、以前と同じように勝てる自分に戻ることはできるのだろうかと自問する日々の連続だった」
そんなつらい日々の中、ケプカが心がけたのは「謙虚」と「忍耐」。すると周囲に対する「感謝の気持ちがおのずと膨らんだ」そうだ。その間、13年以来の長年のコーチ、クロード・ハーモンと決別する大きな変化もあったが、「助言をくれたコーチたちには心から感謝している。この1年半、初心に戻ったつもりでスイングづくりに取り組んできた。思った以上に時間がかかったけど、ようやく勝つことができた」。
というのも、この日の大混戦を抜け出して優勝したブルックス・ケプカも「弱り目に祟り目」のような窮地を乗り越え、1年半ぶりの復活優勝を飾ったからだ。
最終日は2イーグル・3バーディー、1ボギーで「65」をマークし、通算19アンダーで先にホールアウト。飛距離も安定性も高いショットとチップ&パットの見事なコンビネーションを見れば、先週までの彼が出場3試合連続で予選落ちしたことも、この1年半、優勝から遠ざかっていたことも、信じられないほどだった。
19年にヒザの手術を受け、しばし戦線離脱したケプカは、数週間のリハビリを経て戦線復帰した直後に、韓国で開催されたCJカップの会場で転倒し、腰を痛めて再び戦線離脱を余儀なくされた。20年2月にようやく戦線復帰。しかし、調子を戻せないうちにコロナ禍でツアーが休止され、6月の再開後もなかなか成績は上がらなかった。
「とてもフラストレーションが溜まった。人生の底の時期、精神的にも落ち目の時期だと感じ、以前と同じように勝てる自分に戻ることはできるのだろうかと自問する日々の連続だった」
そんなつらい日々の中、ケプカが心がけたのは「謙虚」と「忍耐」。すると周囲に対する「感謝の気持ちがおのずと膨らんだ」そうだ。その間、13年以来の長年のコーチ、クロード・ハーモンと決別する大きな変化もあったが、「助言をくれたコーチたちには心から感謝している。この1年半、初心に戻ったつもりでスイングづくりに取り組んできた。思った以上に時間がかかったけど、ようやく勝つことができた」。