ドライバーはアイアンと違い、バルジといってフェース面が丸く設計されている。これによりトゥ側やヒール側でヒットしたときに真ん中に戻してくれるような回転がかかり、ミスを軽減してくれる。でもアイアンのようにドライバーを打ちたい松山には、フェースの先が逃げて見えるため、宮野さんが丸く見えないように直線的にペイントしているのだ。
「ドライバーでも球を曲げていきたい。曲げるためにはボールに対して切ったりかぶせたりと、“球体”対“平面”のほうイメージが出しやすいようです。アイアンがそうやってできているという謎解きでやっていますね」
それで松山のドライバーの顔は見事に平面に見えるわけだが、よりボールがつかまるイメージを出すために宮野氏は「髪の毛一本分くらい凹ませる」という。「フェースのトゥ側とヒール側の両サイドを塗った後に、今度はフェースと同じ色で真ん中当たりを合わせ塗りしたりします。すると、“ど真っすぐ”でも気持ちフェースが凹んで見える。松山選手のなかで微妙に好みは変わったりしますけど、目指している基本は髪の毛一本分くらいの凹みです」と、まさに職人技のペイントの方法を教えてくれた。
実は宮野氏が担当する前に、松山が長年使っていたスリクソンの『ZR-30』もつかまり顔だったという。「古い国産のドライバーはこういうシャキンとした顔が多かった。でもいまはカチャカチャ時代だから、どのメーカーもマスキングを“ど真っすぐ”にはしない。カチャカチャでロフトを増やしたらかぶって見えるからです。丸みを帯びていることで誰もが使いやすいヘッドに変わってきています」。カチャカチャとはクラブのロフト角やライ角を調整できる機能のこと。いまでは最新ドライバーのほとんどに搭載されている。
そんな宮野氏は今までに何個のヘッドを塗ってきたのか? 「塗らない試合はないですからね…100個くらいは塗っているんじゃないでしょうか。それまではエースと呼べるドライバーができていなかったのかもしれないですね。松山選手はシャフトも重心位置も試しますし、ずっと今のクラブを越えようとトライし続けています。でも、先週と今週は塗っていないです。マスターズで優勝したときのドライバーを先週も今週も使っています」。全米プロでも“ど真っすぐ”顔のドライバーで、ビッグドライブを連発する松山の姿が見られそうだ。
「ドライバーでも球を曲げていきたい。曲げるためにはボールに対して切ったりかぶせたりと、“球体”対“平面”のほうイメージが出しやすいようです。アイアンがそうやってできているという謎解きでやっていますね」
それで松山のドライバーの顔は見事に平面に見えるわけだが、よりボールがつかまるイメージを出すために宮野氏は「髪の毛一本分くらい凹ませる」という。「フェースのトゥ側とヒール側の両サイドを塗った後に、今度はフェースと同じ色で真ん中当たりを合わせ塗りしたりします。すると、“ど真っすぐ”でも気持ちフェースが凹んで見える。松山選手のなかで微妙に好みは変わったりしますけど、目指している基本は髪の毛一本分くらいの凹みです」と、まさに職人技のペイントの方法を教えてくれた。
実は宮野氏が担当する前に、松山が長年使っていたスリクソンの『ZR-30』もつかまり顔だったという。「古い国産のドライバーはこういうシャキンとした顔が多かった。でもいまはカチャカチャ時代だから、どのメーカーもマスキングを“ど真っすぐ”にはしない。カチャカチャでロフトを増やしたらかぶって見えるからです。丸みを帯びていることで誰もが使いやすいヘッドに変わってきています」。カチャカチャとはクラブのロフト角やライ角を調整できる機能のこと。いまでは最新ドライバーのほとんどに搭載されている。
そんな宮野氏は今までに何個のヘッドを塗ってきたのか? 「塗らない試合はないですからね…100個くらいは塗っているんじゃないでしょうか。それまではエースと呼べるドライバーができていなかったのかもしれないですね。松山選手はシャフトも重心位置も試しますし、ずっと今のクラブを越えようとトライし続けています。でも、先週と今週は塗っていないです。マスターズで優勝したときのドライバーを先週も今週も使っています」。全米プロでも“ど真っすぐ”顔のドライバーで、ビッグドライブを連発する松山の姿が見られそうだ。