パーマーを批判する声は上がらなかった。当時はそれが普通だったからだ。ディフェンディングチャンピオンだったとしても、全英オープンに出場するには予選会を通過しなければならず、それを突破した400人近くの選手たちと本戦を戦う時代だった。パーマーが61、62年に連覇を果たしてから、ようやくトッププロが出るべき大会として認識され始めた。
その後、ジャック・ニクラスは「価値あるゴルファーは、海を渡って全英に挑戦するべきだ」と語ったが、実際に歴代チャンピオンの中に米国人の名前が増えていった。60年以降に行われた60大会のうち、31試合で21人の米国選手が優勝。トム・ワトソン(5回)、ジャック・ニクラス(3回)、タイガー・ウッズ(3回)を始め、リー・トレビノ、フィル・ミケルソン、ジョーダン・スピースなどもそうだ。そして、今ではオーストラリアや南アフリカ、アジアやカナダなど、遠路はるばる各国からトップ選手が集う場となった。
全英オープンのファンからしたら、今年の開催コースであるロイヤル・セントジョージは“最高の”舞台ではないかもしれない。実際、開催コースの中では9、10番目と評されることもあるが、これは『世界で10番目に裕福だ』といっているようなもの。リンクスコース特有の硬い芝やポットバンカー、大きなグリーンや強い風は、世界最高峰の舞台を演出する大切な要素。レベルの高いコースだということは変わらない。これまで15カ国からチャンピオンを生んだ全英オープンだが、2年ぶりの開催を待ち望んだ選手が各国から集まってくる。
ジム・マッカービー著
その後、ジャック・ニクラスは「価値あるゴルファーは、海を渡って全英に挑戦するべきだ」と語ったが、実際に歴代チャンピオンの中に米国人の名前が増えていった。60年以降に行われた60大会のうち、31試合で21人の米国選手が優勝。トム・ワトソン(5回)、ジャック・ニクラス(3回)、タイガー・ウッズ(3回)を始め、リー・トレビノ、フィル・ミケルソン、ジョーダン・スピースなどもそうだ。そして、今ではオーストラリアや南アフリカ、アジアやカナダなど、遠路はるばる各国からトップ選手が集う場となった。
全英オープンのファンからしたら、今年の開催コースであるロイヤル・セントジョージは“最高の”舞台ではないかもしれない。実際、開催コースの中では9、10番目と評されることもあるが、これは『世界で10番目に裕福だ』といっているようなもの。リンクスコース特有の硬い芝やポットバンカー、大きなグリーンや強い風は、世界最高峰の舞台を演出する大切な要素。レベルの高いコースだということは変わらない。これまで15カ国からチャンピオンを生んだ全英オープンだが、2年ぶりの開催を待ち望んだ選手が各国から集まってくる。
ジム・マッカービー著