その2週後、トリーパインズGCで開催された「全米オープン」で復帰。堂々のメジャー初優勝を挙げたのは記憶に新しい。

「東京五輪は絶対に出る。国を代表して戦えるのは本当に楽しみ」とスペインにメダルを持ち帰ることを目指したが、今度は全英オープン期間中に実施されていたコロナ検査でまさかの陽性反応が示された。

全英オープンの大会初日の検査は陰性、2日目も陰性、しかし3日目の検査はまさかの「陽性」を示した。

「そのあと2回続けて陰性だった。抗体検査もした。だけど日本に行くことは許可されなかった。どうして“陽性”が出たのか…、分からない。偽陽性だったのか、それとも感染したときの細胞が残っていたのか…。

ほんとうに東京五輪に出られなかったのは残念でならない。今回は気持ちを整理するのがとても難しかった」と26歳は振り返った。

実際にPGAツアーのルールでは一度新型コロナウイルスに感染するとPCR検査は免除されるシステム。全英オープンも最後までプレーを続けることができて3位、やはり東京五輪は特別に厳しい規制があり、ラームはその犠牲となってしまった。