かつて、タイガー・ウッズ（米国）などの人気選手はカメラのシャッター音に悩まされ続けながらも、それも人気者の宿命とばかりに受け入れてきた。海外のスマホはシャッター音が鳴らない仕様のため、今では撮影が解禁されているが、日本のスマホは音が鳴ってしまう。初日、2日目と松山のショット前、シャウフェレのショット前にカメラ音が響いた際にはキャディが静かに制止するが、プレーのタイミングやリズムが崩れることだってあるのが会場における“音”の問題だ。

久しぶりに見る世界トッププレーヤーのプレーに興奮するのは仕方ないことだが、マナー違反を犯してまでプレーを妨げるのはいかがなものか。シャウフェレは、「日本のファンはすばらしい。みんなが楽しんでいるのがうれしい」と日本ファンには好意的。だからこそ、リスペクトの気持ちを持った観戦マナーが求められる。

松山はトータル8アンダーの首位と声援を味方につけるが、シャウフェレはここまでトータル4オーバー。2日目は冷たい雨と低温もあって、出だしホールでダブルボギー。その後もボギーが止まらず、前半だけで4オーバー。苦しい2日間で58位タイに低迷している。もちろん、カメラ音が原因とは言い切れないが、すばらしいプレーを引き出すすばらしい観戦マナーで日本人の持つ礼儀正しさを示し、金メダリストをリスペクトしたいものだ。