「ほとんどのティショットはチャーリーのものを使った」とタイガー。フロントティからショットするチャーリー君のドライブを選択。タイガーは1番から4メートルほどのバーディパットを沈め、2番パー4はセカンドを50センチ、5番パー5は第3打を30センチと小技が大いに冴えた。

「足は少し痛むけれど、今週はとにかくチャーリーと楽しい時間を過ごすためにプレーをしている」と笑顔を絶やさないタイガーだが、時折チャーリー君のプレーを真剣な眼差しで見つめた。

18ホールを終えたあとはインタビューにも笑顔で応えた。これまで何度もけがや手術から復帰してきたが、「今回がもっとハードだ」とその大変さを口にした。「脚はめちゃくちゃになったんだ。バハマで言ったように、今脚があるだけでとても幸せなことだ」とタイガー。

実際に歩くときにはわずかに足を引きずるところも見られたが、「こうやって今、プレーしていることが信じられない」とこれだけ早い時期に復帰できたことに驚きを隠さない一方で、「一日も休まずにやってきた。ベッドに居たのは3ヶ月だけ、その後はずっと練習してきたのだから」と自身の努力の成果に納得しながらも「まだまだパワーが足らない。スピードがないから以前のようにボールが飛ばない。だけどまだ始まったばかり。これから少しずつ、確実にスピードをつけていきたい」と言う。

またチャーリー君のゴルフには「僕はチャーリーの父親でコーチではない。もし彼が学びたいことがあれば自分で聞くだろう。僕の仕事は親であること。まずは学校が第一。そして彼の優先するものが正しいかを見ることだ」と話した。

明日はいよいよ大会初日、タイガーは午後12時18分（日本時間19日・午前2時18
分）、昨年覇者のジャスティン・トーマス（米国）と父、マイク・トーマス組とスタートする。（文・武川玲子=米国在住）