そしてようやくフロリダ州の自宅に戻ることができたのは3月16日。事故から3週間が経過していた。

それからさらに1カ月が経った4月23日。フロリダ州の自宅で今度は松葉杖ながらも両足でしっかりと立った姿の写真を後悔した。「リハビリのパートナーがいるのは最高。僕のベストフレンド」と隣に座る愛犬の「バク」とトレーニングを始めたことが伝えられた。

リハビリを続ける一方で、愛息のチャーリー君との時間はタイガーを大きく支えた。10月9日、タイガーがチャーリー君のジュニア大会に付きそう姿が見られた。このときタイガーの右足はギブスからサポーターへと変わっていて、大きく回復していることが認められた。

つらいリハビリの日々は、「今回の痛みはこれまでの経験した何よりも痛い」と告白。「トレーナーはとても忙しいメニューを作ってくれた。毎日その指示通りにリハビリに励んでいる。今の僕の一番の目標は、自分の足で歩くこと。一歩ずつ進んでいく」とし、のちに「時にはやりたくない日もあったが、とにかく一日も休むことなくトレーニングを続けた」と厳しい日々を送ったことを吐露している。

そうしてついに11月21日、ゴルフ界に大きな衝撃が走る。わずか“3秒”の動画だが、ショートアイアンでボールをヒットするタイガーの姿が投稿され、「前進している」と一言だけ添えられていた。

タイガーが再びショットをする姿に再び騒然となったゴルフ界。「これはもしかするとタイガーは近々復帰できるのかもしれない」と期待を持つに十分な動画だった。盟友のフィル・ミケルソン（米国）は今年50歳の最年長でメジャー制覇を達成したが「僕が記録を保持することは我慢ならないだろう。メジャー最年長勝者になりたいはずだ。かかって来い！」とエールを送った。