■スイングのときに必ず目に入るから、見た目も大事

このように「ファッションよりもファンクション（機能性）が大事」というシャウフェレだが、試作品を履いて構えたときに、開発チームにデザインの修正をお願いしている。「アッパーのツマ先部分にあるカーブしているステッチを見て、これは使えないよと思った。セットアップするときは、ボールを見て、足元を見て、ターゲットを決める。足の甲にカーブがあるのは、個人的には違和感を感じるんだ。修正をお願いしたら、信じられないほど美しくなったね」。実際の製品ではシャウフェレの要望通りにアッパー部分のステッチや模様はなくなり、シンプルなデザインとなった。

「シューズってスイングするときに必ず目に入るから、見た目も気にする部分ではあるね」と機能性と同時にデザインにもこだわるシャウフェレ。それを聞いて思い出されるのは松山英樹が履くアシックスのゴルフシューズ。彼もまた「（アシックスの）ストライプが視界に入らない位置にしてください」と要望し、ストライプを小さくして後ろよりにデザインすることで、アドレス時に線が視界に入らないようにしている。

昨年、東京五輪で金メダルを獲得したシャウフェレだが、主戦場とする米国男子ツアーでは、19年1月のセントリーを最後に勝ち星から遠ざかっている。今週開幕する「ファーマーズ・インシュランス・オープン」では、公式サイトの優勝予想で松山英樹に次ぐ3位にランクインしたシャウフェレ。新しいシューズで3年ぶりの勝利を目指す。