しかし起きてみると「なんとなくいけそうな感じもあった。キャディにとにかくやってみよう。まったく期待はしないでエンジョイしよう」とスタート。結果はフェアウェイを外したのが4度で、パーオン失敗もわずか3度とショットが安定した。さらに25パットとグリーン上もさえて、9つのバーディを奪った。

「パッティングもよかったがショットもピンに絡んだ。一番長いパットはおそらく2番も7〜8メートル。あとはほとんど3〜4メートル以内だ。これだけアイアンがさえたのはこの2年ほどなかったこと」。快調なショットに胸を張った。

明日からの3日間は平均スコアで3打以上も難しいサウスコースに舞台を移す。20年大会では3日目のサウスコースで「80」の大叩きも味わっている。「あれはほんとにひどいプレーだった。でも最終日は『69』とカムバックできた。このコースはツアーの中でも大好きなコース。しかし少しでもショットがうまくいかないとずるずると崩れてしまう…」。こう難コースを警戒する。

「明日もまたなにも期待しないでやってみるよ」。35歳は初日と変わらずリラックスして臨む。（文・武川玲子＝米国在住）