一方、常に新リーグを否定してきたのはロリー・マキロイ（英国）を筆頭に、ジョン・ラーム（スペイン）、ジャスティン・トーマス（米国）、ブルックス・ケプカ（米国）ら。

PGAツアーの諮問委員も務めるマキロイは、1年以上前からPGAツアー支援を公言した。「ツアーのビジネスのやり方をよく理解している。新リーグはお金を掴むだけのものでそれ以上ではない」とことある毎に批判を続けていた。ラームは「一度だけしか言わない。PGAツアーに忠誠を誓う。サウジはベストな場所ではない」。トーマスは「ミケルソンの発言は自己中心でショックを受けた。新リーグへ行きたいのなら誰も止めない」と話した。

そして昨年2月の交通事故以来ツアーから遠ざかっているタイガー・ウッズ（米国）12月、自身が開催するヒーロー・ワールドチャレンジ（バハマ）で久々の公式会見、「PGAツアーは素晴らしい仕事をしている。これだけ賞金も増額された。他のスポーツと違ってゴルフは年俸が保証されていないが、それは自分で戦って得るもの。僕はPGAツアーを支援する」と明確にしていた。

マキロイはDJ、デシャンボーの声明を受けて「これでサウジの新リーグは暗礁に乗り上げた」と新リーグ問題に収束するとの見方を示した。（文・武川玲子=米国在住）