理屈ではなく、五感と肉体で実感して覚えるのがシェフラー流。頭と体の双方で「なるほど」と納得するまでには、それなりに時間がかかる。傍から見れば、その時間はきわめて短時間だったりもするのだが、彼は彼なりに時間を「かけた」「かかった」と感じるのだろう。
天才キッズと呼ばれ、数々のジュニア、アマチュアタイトルを獲得し、2018年にプロ転向、20年からPGAツアー参戦を開始したシェフラーが昨年末まで初優勝を挙げられず、「時間がかかった」ワケは、まだ頭と体で十分に納得できていない「何か」があったからだったのだろう。
転機となったのは、昨秋のライダーカップにキャプテン推薦で初出場し、自信を得たこと。そして昨年11月、バッバ・ワトソンの長年の相棒を務めたテッド・スコットを専属キャディに付けたことだ。
「テッドは、僕がやりたいことを、僕にうまくイメージさせてくれる」。極端なフィール(感覚)派のワトソンを導いてきたスコットは、やはりフィール派のシェフラーを導くのも上手い。相性のいいキャディを得たことで、シェフラーの力は倍増し、1つ勝って得た自信が次なる勝利を導き出した。今季3勝と世界ナンバー1の王座は、そうしたすべてがかみ合った末の結実なのだ。
今大会の準決勝マッチでは、元世界一のダスティン・ジョンソン(米国)を相手に5アップしながら後半で1アップまで押し戻された。だが、終盤に再び流れを奪い返し、3&1で下して決勝進出を決めた。
決勝マッチでは、2019年の大会覇者ケビン・キスナー(米国)を相手にアップを先行すると、ただの1度も譲ることなく、4&3で圧勝。12番(パー5)ではグリーンカラーから目の前のバンカーに入れるミスもあったが、そのバンカーからチップインバーディーを奪い、ピンチを切り抜けたプレーぶりには、流れも運も引き寄せる不思議な力が感じられた。
天才キッズと呼ばれ、数々のジュニア、アマチュアタイトルを獲得し、2018年にプロ転向、20年からPGAツアー参戦を開始したシェフラーが昨年末まで初優勝を挙げられず、「時間がかかった」ワケは、まだ頭と体で十分に納得できていない「何か」があったからだったのだろう。
転機となったのは、昨秋のライダーカップにキャプテン推薦で初出場し、自信を得たこと。そして昨年11月、バッバ・ワトソンの長年の相棒を務めたテッド・スコットを専属キャディに付けたことだ。
「テッドは、僕がやりたいことを、僕にうまくイメージさせてくれる」。極端なフィール(感覚)派のワトソンを導いてきたスコットは、やはりフィール派のシェフラーを導くのも上手い。相性のいいキャディを得たことで、シェフラーの力は倍増し、1つ勝って得た自信が次なる勝利を導き出した。今季3勝と世界ナンバー1の王座は、そうしたすべてがかみ合った末の結実なのだ。
今大会の準決勝マッチでは、元世界一のダスティン・ジョンソン(米国)を相手に5アップしながら後半で1アップまで押し戻された。だが、終盤に再び流れを奪い返し、3&1で下して決勝進出を決めた。
決勝マッチでは、2019年の大会覇者ケビン・キスナー(米国)を相手にアップを先行すると、ただの1度も譲ることなく、4&3で圧勝。12番(パー5)ではグリーンカラーから目の前のバンカーに入れるミスもあったが、そのバンカーからチップインバーディーを奪い、ピンチを切り抜けたプレーぶりには、流れも運も引き寄せる不思議な力が感じられた。