＜マスターズ 2日目◇8日◇オーガスタ・ナショナルGC（米ジョージア州）◇7510ヤード・パー72＞

「つらかった。こんなに難しいんだな」。初めてオーガスタに挑んだ世界アマチュアランキング1位の21歳は、「79」とスコアを落としたラウンド後、こみ上げた涙をこらえることができなかった。中島啓太（日体大4年）が挑んだ初のマスターズはトータル7オーバーで予選落ち。憧れ続けた「夢舞台」は2日間で幕を閉じた。

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予測することが難しい、きまぐれな風が吹くなかスタートした2日目。1番、8番とボギー2つを叩いたものの、前半は予選通過圏内で踏みとどまるように耐え抜いた。それでもパーは拾ったものの2打目をグリーン左奥のバンカーに外した7番や、左の林に打ち込みアンプレヤブルを宣言した8番と、納得のいかないプレーが続く。そしてこれが悪い予兆になってしまった。

歯車が大きく狂ったのがアーメンコーナーに入って迎えた12番のパー3だった。8番アイアンで打ったティショットがグリーン奥のバンカーの上にある茂みにハマった。ここで再びアンプレヤブルをしたが、左足下がりの強い傾斜というライで、ラフに戻すのが精いっぱい。ここでダブルボギーを叩くと、その後も3つのボギーを重ねた。

「（12番は）警戒していたんですけど…、持った番手は後悔していない。ほんの少しのミスがダブルボギーになるのがこのコース。強く入ったけど9番で打つ選択肢はなかったし後悔はない」。こう言葉を振り絞ったが、悔しさが消えることはない。