トータルスコアは7オーバー。出るからには大会6勝目を挙げることを強く意識しながらラウンドを続けてきたが、トータル9アンダーでトップに立つスコッティ・シェフラー（米国）との差を考えると、それは絶望的になった。ただ会場に詰めかけるパトロン、そして世界中のゴルフファンたちの、ウッズに期待する思いは変わらない。

ホールアウト後には、関係者の肩を借りながらクラブハウスに戻るほど死力を尽くした。それでも「決して諦めない姿を見せたい。自分の夢を追いかけること。そして毎日戦い続け、挑戦すること。いつも違う挑戦を続ける。朝目覚めると、また新しい戦いが始まるんだ」と最終日もコースに立つことを誓った。満身創痍の体にムチを打ちながらのプレーも、残り18ホール。最後まで、その背中を大歓声が後押しするはずだ。（文・間宮輝憲）