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マスターズの格式も影響? アーメンコーナー・12番パー3がなぜ難しいのか、今田竜二が紐解く

マスターズの格式も影響? アーメンコーナー・12番パー3がなぜ難しいのか、今田竜二が紐解く

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年4月14日 08時20分

■出場選手は子供の頃から12番の難しさを知っている

形状にくわえてグリーンは高い木々に囲われ、風が抜けやすい川があるため、風向きが変わりやすい。「今年の松山(英樹)選手は4日間とも手応えのあるショットをしたと思いますが、グリーンに乗ったのは1回だけ。そのうち1回は池に入っています。それぐらい運もあるし、風の影響で大きく変わります。グリーンが軟らかくて風がなかったら、池に落とす選手はいないと思いますよ」。アゲンストかフォローかによって、飛距離はアイアンの1〜2番手ほど変わるため、池に落としたり、グリーンの奥に外す選手もいる。また、池に入れた後に打つドロップエリアは、左足下がりのライで川やバンカーを越さなければならないため、こちらも易しくない。

形状や不規則な風だけでなく、マスターズという格式の高さも影響する。「12番は(ティイングエリアの回りに集まる)パトロンの数も一番多い場所でプレッシャーもかかります。また、マスターズは歴史があり、毎年同じコースです。選手は昔からテレビで“悲劇のドラマ”を見て育っているので、いいイメージのあるホールではありません。実際、12番に立ったときに風があまりにも不規則に吹くので、難しいイメージと合致しやすいですよね」。マスターズにあこがれを持つプロゴルファーは、同時に12番の難しさも刷り込まれている。世界中のプロゴルファーがあこがれる大会の歴史も大きく関係しているのだ。

■今田竜二
いまだ・りゅうじ/1976年10月19日生まれ、広島県出身。テレビで見た「マスターズ」に憧れて、14歳で単身渡米。アマチュア時代の米国ランキングはタイガー・ウッズに次ぐ2位。下部ツアーを経て2005年から米国男子ツアーに参戦。2008年「AT&Tクラシック」で日本人3人目の米国男子ツアー優勝を遂げ、翌09年にあこがれのマスターズに出場した。2022年のマスターズはTBSのラウンド解説を務めた。

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