リブ・ゴルフ第2戦からの参戦を発表したブライソン・デシャンボー然りである。7月下旬に開催される「ロケット・モーゲージ・クラシック」の入場チケットは、デシャンボーの姿が大きく印刷された状態で、すでに大勢のファンの手元に渡っている。そのため、大会側はチケット購入者全員に「デシャンボーは出場しないが、チケットは有効です」と大慌てで連絡を入れる作業に追われたという。
そんな虚しい騒動があり、大西洋の向こう側からはリブ・ゴルフ初戦の喧噪が伝わってきていた中で、2019年大会覇者のマキロイは、ディフェンディング・チャンピオンとして今大会に臨み、見事連覇を遂げた。18番グリーン脇でマキロイに歩み寄り、固い握手を交わしたPGAツアーのジェイ・モナハン会長の笑顔は「おめでとう」と言いながらも、それ以上に「ありがとう、ローリー」と言っていた。
そう、マキロイの勝利は、リブ・ゴルフにはないPGAツアーのすばらしさを実証する形になった。マキロイ、トーマス、フィナウ。世界ランキング上位選手ばかりが1打を競い合う熱戦を披露し、その様子を大観衆が何重もの人垣を作りながら観戦し、興奮しながら拍手喝采を送り続けた。とりわけ今大会は、カナダの人々が3年越しで間近に眺めることにようやくなった待望の大会だった。
長い歳月と歴史。厚い選手層。そして大観衆。時間にも空間にも地上にも、フェアウエイでもグリーン上でも、そこに自ずと「層」が成されていることは、PGAツアーだけが有する財産であり、誇りでもある。そんなPGAツアーに背を向け、リブ・ゴルフへ行ってしまった仲間たちを言葉で非難する代わりに、マキロイは「62」で回りきる最高のゴルフでPGAツアー選手のすばらしさを主張し、勝利で自身をも納得させていた。
72ホール目に13メートルを決めて2位に食い込んだフィナウ、そして2連続ボギーで3位に後退したが最後まで奮闘したトーマスも、胸に秘める想いはマキロイと同じ。だからこそ彼らは、勝利を逃した悔しさはさておき、勝者を心から讃えていた。
そうやって、選手の心、大会やツアーに携わる人々の心が感じられることこそが、PGAツアーの魅力であることを、あらためて感じさせられたサンデー・アフタヌーンだった。
そんな虚しい騒動があり、大西洋の向こう側からはリブ・ゴルフ初戦の喧噪が伝わってきていた中で、2019年大会覇者のマキロイは、ディフェンディング・チャンピオンとして今大会に臨み、見事連覇を遂げた。18番グリーン脇でマキロイに歩み寄り、固い握手を交わしたPGAツアーのジェイ・モナハン会長の笑顔は「おめでとう」と言いながらも、それ以上に「ありがとう、ローリー」と言っていた。
そう、マキロイの勝利は、リブ・ゴルフにはないPGAツアーのすばらしさを実証する形になった。マキロイ、トーマス、フィナウ。世界ランキング上位選手ばかりが1打を競い合う熱戦を披露し、その様子を大観衆が何重もの人垣を作りながら観戦し、興奮しながら拍手喝采を送り続けた。とりわけ今大会は、カナダの人々が3年越しで間近に眺めることにようやくなった待望の大会だった。
長い歳月と歴史。厚い選手層。そして大観衆。時間にも空間にも地上にも、フェアウエイでもグリーン上でも、そこに自ずと「層」が成されていることは、PGAツアーだけが有する財産であり、誇りでもある。そんなPGAツアーに背を向け、リブ・ゴルフへ行ってしまった仲間たちを言葉で非難する代わりに、マキロイは「62」で回りきる最高のゴルフでPGAツアー選手のすばらしさを主張し、勝利で自身をも納得させていた。
72ホール目に13メートルを決めて2位に食い込んだフィナウ、そして2連続ボギーで3位に後退したが最後まで奮闘したトーマスも、胸に秘める想いはマキロイと同じ。だからこそ彼らは、勝利を逃した悔しさはさておき、勝者を心から讃えていた。
そうやって、選手の心、大会やツアーに携わる人々の心が感じられることこそが、PGAツアーの魅力であることを、あらためて感じさせられたサンデー・アフタヌーンだった。