<テキサス・チルドレンズ・ヒューストン・オープン 事前情報◇26日◇メモリアル パークGC(米テキサス州)◇7475ヤード・パー70>
フロリダスイングが終わり、3週間後に迫る今季メジャー初戦「マスターズ」へ向け、男子ツアーはテキサス連戦へと突入する。ローリー・マキロイ(北アイルランド)は、11年ぶりに「テキサス・チルドレンズ・ヒューストン・オープン」への出場を決めた。
昨年から米国男子ツアーの春季スケジュールに戻った同大会。会場となるメモリアル・パークGCは、オーガスタ・ナショナルGCのコンディションと近いため、マキロイは「このトーナメントはここ数年観戦しているが、特に秋ではなくこの時期になってから観戦している。自分の好みに合っているし、自分のプレースタイルにも合うゴルフコースだと感じている」と話した。
今シーズンは、キャリアでも屈指の好スタートを切っている。米ツアー初戦「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」で優勝を飾ると、2週前の“第5のメジャー”「ザ・プレーヤーズ選手権」でも勝利。マキロイが4月前に2勝を挙げるのは初めてのことだ。悲願の「マスターズ」制覇へ機運も高まっている。
かつてない状態の良さで3週後の「マスターズ」を控えるが、マキロイ自身も当然その舞台を意識している。その表れとして、南フロリダからテキサス州ヒューストンへ向かう途中、今週月曜日には「ティショットのクラブの使い方や、グリーンが変わったかどうかを調べるため」と、オーガスタ・ナショナルを視察した。
さらに、昨年9月、ハリケーン「ヘレン」により甚大な被害を受けた同コースだが、気になる状態についても言及。パー3の16番ホールについて「数本の木がなくなったため、日が暮れる頃にはグリーンの影が少し少なくなるかもしれないが、それ以外はほぼ同じだ」と多少の変化を感じつつ、コースの回復ぶりに安どしている様子だった。
マスターズ制覇への気概を感じるが、「今週ここでプレーしながら、2週間後のことを考えているわけではない。今週はベストを尽くして、このゴルフトーナメントで優勝を目指している」と、目前の試合に全力を注ぐ構えだ。
2011年の「全米オープン」優勝から始まり、「全米プロ」(12、14年)、「全英オープン」(14年)とこれまでにメジャー3タイトルを手にしてきた。しかし、22年には2位、トップ10入りも7度記録しながら、まだグリーンジャケットには手が届いていない。11年大会では2位に4打差を付けて最終日を迎え、優勝するチャンスも十分にあったが、最終日に「80」の大叩きという苦い経験も味わっている。
手が届きそうで届かない、グリーンジャケット。11年ぶりのヒューストン・オープン参戦は、マスターズ制覇への布石となるのか。脂が乗り切ったマキロイのプレーに注目だ。