米ツアーで勝つことを目指し、勇んでやってきた今季。松山は松山英樹の名にふさわしい選手になろう、ふさわしいゴルフをしようと思い続けてきたはずだ。だが、昨秋から思っていた以上に悔しい思いを重ねてきた。開幕から体の故障が続き、欠場や棄権を繰り返した。今季最初のメジャー、マスターズは予選落ち。レギュラー大会では、フェニックスオープンで優勝争いに絡みながら「勝てなかった」と肩を落とし、先週のクラウンプラザ招待では最終日を最終組で回りながら序盤から崩れ、10位に終わった。
その先週は、最終日の前夜、「不安のほうが大きい。ネガティブなものが全部出てしまったら、どうなるんだろう……」と弱気な言葉を口にした。そして、全部は出なかったにせよ、彼が抱いた不安は、ある意味、現実化して崩れ、10位に甘んじた。
だが、今週は最終日の前夜から力強い言葉を口にしていた。「先週と今週は違う。今週は、ある程度、自信を持っていける」
そんな松山が、自分自身を「大きな人間」と考えているか、「小さな人間」と考えているかはさておき、「悪いスコアなんて何の意味もなさない」と最初から割り切れるはずはない。ワトソンやスコットと松山は、まるで違う状況、まるで違う心境で、ミュアフィールドビレッジのサンデーアフタヌーンを迎えようとしている。私には、そうとしか思えなかった。
絶対に勝ちたい。絶対にいいゴルフをしてみせる――松山は勝つ気でいた。勝ちに行く気構えだった。悪いスコアを出すなどというネガティブな結果を、今週の松山は考えてもいなかったのだ。
「自信を持って出ていけた」。プレー内容は決して完璧ではなかった。
その先週は、最終日の前夜、「不安のほうが大きい。ネガティブなものが全部出てしまったら、どうなるんだろう……」と弱気な言葉を口にした。そして、全部は出なかったにせよ、彼が抱いた不安は、ある意味、現実化して崩れ、10位に甘んじた。
だが、今週は最終日の前夜から力強い言葉を口にしていた。「先週と今週は違う。今週は、ある程度、自信を持っていける」
そんな松山が、自分自身を「大きな人間」と考えているか、「小さな人間」と考えているかはさておき、「悪いスコアなんて何の意味もなさない」と最初から割り切れるはずはない。ワトソンやスコットと松山は、まるで違う状況、まるで違う心境で、ミュアフィールドビレッジのサンデーアフタヌーンを迎えようとしている。私には、そうとしか思えなかった。
絶対に勝ちたい。絶対にいいゴルフをしてみせる――松山は勝つ気でいた。勝ちに行く気構えだった。悪いスコアを出すなどというネガティブな結果を、今週の松山は考えてもいなかったのだ。
「自信を持って出ていけた」。プレー内容は決して完璧ではなかった。