アメリカの国民的スター、フィル・ミケルソンとともに回る最終日最終組。戦いの舞台は名門ペブルビーチ。その真っ只中でプレーするルーキーの岩田寛。想像しただけでも、しびれるシチュエーションだが、彼はきわめて冷静だった。
フィル・ミケルソンと健闘を称えあう岩田
前半を1アンダーで回り、迎えた後半。岩田は11番のバーディーで首位に立った。12番と14番は新岡隆三郎キャディが「ほとんどミラクルでした」と振り返った見事なバンカーショットでパーを拾い、13番でも難しいパーパットを沈めると、ミケルソン贔屓のギャラリーから「ウェルダン(よくやった)」の声が飛んだ。
そのころから風は終始アゲンストになったが、その逆風の中で岩田はしぶとくパーを拾い続けた。風の強さや向きを岩田に目で確認させるため、ほぼ毎回、新岡キャディが岩田の前方に立ち、芝の切れ端を風になびかせた。
またアゲンスト。かなり強いアゲンスト。今度は嫌なアゲンスト。そんな連続だったが、岩田は執拗にパーセーブ。その様子を何度も眺めていると、新岡キャディがパラパラと風になびかせる芝の切れ端が、パーを拾うための魔法のパウダーにさえ見えてきた。
だが、肝心の岩田自身は「12番から1回もパーオンしてない」「凌ぐことしかできない」と感じ、だからこそ彼は上がり3ホールで勝負に出ようと意を決した。
フィル・ミケルソンと健闘を称えあう岩田
前半を1アンダーで回り、迎えた後半。岩田は11番のバーディーで首位に立った。12番と14番は新岡隆三郎キャディが「ほとんどミラクルでした」と振り返った見事なバンカーショットでパーを拾い、13番でも難しいパーパットを沈めると、ミケルソン贔屓のギャラリーから「ウェルダン(よくやった)」の声が飛んだ。
そのころから風は終始アゲンストになったが、その逆風の中で岩田はしぶとくパーを拾い続けた。風の強さや向きを岩田に目で確認させるため、ほぼ毎回、新岡キャディが岩田の前方に立ち、芝の切れ端を風になびかせた。
またアゲンスト。かなり強いアゲンスト。今度は嫌なアゲンスト。そんな連続だったが、岩田は執拗にパーセーブ。その様子を何度も眺めていると、新岡キャディがパラパラと風になびかせる芝の切れ端が、パーを拾うための魔法のパウダーにさえ見えてきた。
だが、肝心の岩田自身は「12番から1回もパーオンしてない」「凌ぐことしかできない」と感じ、だからこそ彼は上がり3ホールで勝負に出ようと意を決した。