<ファーマーズ・インシュランス・オープン 最終日◇28日◇トリーパインズGC (米カリフォルニア州)◇7765ヤード・パー72>
2バーディ・9ボギーの「79」。蝉川泰果(せみかわ・たいが)は最終日に大きくスコアを崩し、トータル7オーバー・67位タイで米ツアー3連戦を終えた。
出だしから苦しんだ。10番から2連続ボギーを喫し、その後もズルズルとスコアを落としていく。「寒さでスイングが縮こまっていて、ドライバーがすごく荒れていた。右に行ったり、左に行ったり。手応えのあるショットがほとんどなかった」とフェアウェイキープ率42.86%と大苦戦。アジャストできぬまま18ホールが過ぎ去った。
課題は山積みだ。「自分の得意としているショットが全く通用しなかった。何かが良くても何かがダメになるというのもすごく多い。ドライバーが良くても(グリーンに)乗らなかったらボギーになるし、バーディがとれないゴルフになる。全体的なレベルアップがすごく必要」。
ただし、収穫もある。米ツアー3連戦でのドライビングディスタンスは319.7ヤードで全体3位。ツアー平均を22.1ヤード上回っており、世界最高峰の舞台でも自慢の飛距離が通用することを示した。
目標となる選手たちを間近で見られたのも大きい。「横に歩いている人が(ジョン)ラームだったり、後ろで打ってる人が(ザンダー)シャウフェレだったり。松山(英樹)さんはやっぱり遠目で見ていて、すごいなと思った。本当に夢のような3週間だったなと思いますね」。トッププロのプレーを肌で感じることができた。
このあとは一度日本に帰国し、2月9日から始まる欧州ツアーのシンガポール、タイ連戦への出場を予定している。「1レベル、2レベル上げていけるようなゴルフを今年の目標にしている。(米ツアーで)リベンジしたいという気持ちで今はいっぱい。またチャンスがあれば」。雪辱を果たすべく、22歳は一歩ずつ階段を上っていく。