フィル・ミケルソンとの激しい一騎打ちの末、全英オープンを制したヘンリック・ステンソン。これまでメジャー大会での惜敗は数知れず。しかし、メジャー最終日を初めて首位で迎えることになった3日目の夜、彼はおもむろに、こんなことを言い出した。
「絶対に譲らない」と語った3日目のヘンリック・ステンソン
「僕は今40歳。いつまでも永遠にメジャーで戦えるわけじゃない。メジャー優勝のチャンスが、あと50回残ってるわけじゃない。だから僕は自分でチャンスを作り出し、それをモノにしてみせる。明日、勝てるかどうかは50‐50。そりゃあ、勝っても負けても月曜日の朝、太陽はまた昇るけど、この勝負は僕の人生の仕上げになる」
まるで引退でも考えているかのような話ぶり。負けたらそれは人生の終わりだと覚悟しているような、そんな悲痛な叫びが聞こえてきた。「まだ40歳」のはずなのに「もう40歳」「すでに40歳」と感じている。そんなステンソンの焦りが伝わってきた。
しかし、それはミケルソンとの因縁対決を控えた自分自身を鼓舞し、心に鞭打つための言葉だったのだろうか。死闘を制し、最後は3打差をつけてメジャー初優勝とスウェーデン人男子初のメジャー制覇を成し遂げたステンソンは、安堵と至福の微笑みをたたえながら、前日の年齢の話を再び反芻(はんすう)し始めた。
「2009年のターンベリーでは(当時59歳の)トム・ワトソンの目を見張るようなプレーぶりを眺めた。僕より年齢を重ねた選手が全英オープンで素晴らしいパフォーマンスを披露することは、ままある。でも、それは年齢のおかげというより、その選手が積み重ねてきた経験のおかげだ」
「絶対に譲らない」と語った3日目のヘンリック・ステンソン
「僕は今40歳。いつまでも永遠にメジャーで戦えるわけじゃない。メジャー優勝のチャンスが、あと50回残ってるわけじゃない。だから僕は自分でチャンスを作り出し、それをモノにしてみせる。明日、勝てるかどうかは50‐50。そりゃあ、勝っても負けても月曜日の朝、太陽はまた昇るけど、この勝負は僕の人生の仕上げになる」
まるで引退でも考えているかのような話ぶり。負けたらそれは人生の終わりだと覚悟しているような、そんな悲痛な叫びが聞こえてきた。「まだ40歳」のはずなのに「もう40歳」「すでに40歳」と感じている。そんなステンソンの焦りが伝わってきた。
しかし、それはミケルソンとの因縁対決を控えた自分自身を鼓舞し、心に鞭打つための言葉だったのだろうか。死闘を制し、最後は3打差をつけてメジャー初優勝とスウェーデン人男子初のメジャー制覇を成し遂げたステンソンは、安堵と至福の微笑みをたたえながら、前日の年齢の話を再び反芻(はんすう)し始めた。
「2009年のターンベリーでは(当時59歳の)トム・ワトソンの目を見張るようなプレーぶりを眺めた。僕より年齢を重ねた選手が全英オープンで素晴らしいパフォーマンスを披露することは、ままある。でも、それは年齢のおかげというより、その選手が積み重ねてきた経験のおかげだ」