一番激しく火が付いたのはパトリック・リードだった。そもそもリードは開幕前から「オレを3日間5マッチすべてに出してくれ」とキャプテンのラブに懇願していたほどだったが、2日目の午後のフォアボールの6番でチップインイーグルを決めた途端、静かに秘めていた彼の戦意は一気に燃え盛り、激しいガッツポーズとジェスチャーと雄叫びで大観衆を煽りながら戦い始めた。
何か不思議な力に操られてでもいるかのように次々にパットを沈めたリードが大観衆を沸かせながらマッチを制した一方で、マキロイが池に打ち込めば「USA!USA!」の嵐。それでもマッチを制したマキロイとリードが激突することになった最終日の個人マッチの直前には、大会を主催するPGAオブ・アメリカから「スポーツマンシップにのっとった応援をすること」「過度な言動は退場させる」という異例の声明が出された。
しかし、そんな声明で会場が静まり返るはずもない。蓋を開けてみれば、2人の一騎打ちに大観衆は狂喜し、自らを「欧州の最も危険な男」と称したマキロイが激しい野次のターゲットにされ続けたことは言うまでもない。
8番で長いバーディパットを沈めたマキロイは、ブーイングの嵐の中、今度は耳に手をかざし「拍手が聞こえないよ」というジェスチャーで観衆を怒らせた。
だが、続くリードも長いバーディパットを沈め返し、マキロイに向かって人差し指を小刻みに動かしながら「ノー、ノー、ノー(オマエだけに勝たせないぜ)」の仕草。それを見たマキロイは思わず笑顔。マキロイの笑顔を見たリードも笑顔。あのワンシーンに何かを感じ取った人は多かったはずだ。
18番。マッチを制し、再び激しい雄叫びを上げたリードが、すぐさまマキロイと笑顔で健闘を讃え合った姿。欧州敗北が決まった後、米国キャプテンのラブと言葉を交わし、ハグを交わしたマキロイの姿。勝者も敗者も、そんな姿こそが美しかった。
何か不思議な力に操られてでもいるかのように次々にパットを沈めたリードが大観衆を沸かせながらマッチを制した一方で、マキロイが池に打ち込めば「USA!USA!」の嵐。それでもマッチを制したマキロイとリードが激突することになった最終日の個人マッチの直前には、大会を主催するPGAオブ・アメリカから「スポーツマンシップにのっとった応援をすること」「過度な言動は退場させる」という異例の声明が出された。
しかし、そんな声明で会場が静まり返るはずもない。蓋を開けてみれば、2人の一騎打ちに大観衆は狂喜し、自らを「欧州の最も危険な男」と称したマキロイが激しい野次のターゲットにされ続けたことは言うまでもない。
8番で長いバーディパットを沈めたマキロイは、ブーイングの嵐の中、今度は耳に手をかざし「拍手が聞こえないよ」というジェスチャーで観衆を怒らせた。
だが、続くリードも長いバーディパットを沈め返し、マキロイに向かって人差し指を小刻みに動かしながら「ノー、ノー、ノー(オマエだけに勝たせないぜ)」の仕草。それを見たマキロイは思わず笑顔。マキロイの笑顔を見たリードも笑顔。あのワンシーンに何かを感じ取った人は多かったはずだ。
18番。マッチを制し、再び激しい雄叫びを上げたリードが、すぐさまマキロイと笑顔で健闘を讃え合った姿。欧州敗北が決まった後、米国キャプテンのラブと言葉を交わし、ハグを交わしたマキロイの姿。勝者も敗者も、そんな姿こそが美しかった。