＜チャールズ・シュワブチャレンジ　初日◇25日◇コロニアルCC（米国・テキサス州）◇7209ヤード・パー70＞
 
前週のメジャー、「全米プロゴルフ選手権」で15位タイに入り、一躍注目を集めたクラブプロのマイケル・ブロック（米国）。今大会には突如スポンサー推薦で出場が決まった。初日は現地時間の午後1時28分にミンウー・リー（オーストラリア）らとスタート。1番ティに立つと大歓声で迎えられた。

しかし「コースは僕の目に合っている」と話していたコロニアルCCでは出だしから3連続ボギーを喫した。前半を2オーバーで折り返した後、バックナインは11番から3連続ボギー、さらに15、16番で2連続のダブルボギー、最終18番でもダブルボギーを叩いて「81」。11オーバーと崩れて最下位の120位に沈んだ。
 
「これがゴルフ…。ゴルファーなら説明しなくてもわかる。こういう日もあるんだ。ライも悪くて、どこへ行っても木が邪魔になって、良いショットを打ってもひどいところに行って、ひどいショットはもっとひどいところに行って…そんなことばかりが続いた。こういうプレーが先週のオークヒルCCで第3ラウンド、第4ラウンドで起こると思ったが、一度も起きなかった。だからきょう起きたことには驚いてない…」と言葉を詰まらせた。
 
そして、「明日の夜には子供たちに会える…」と予選落ちをして自宅へ戻ることを口にすると、涙が止まらなかった。
 
前週はローリー・マキロイ（北アイルランド）と同組だった最終日にはホールインワンを達成。ベスト・クラブプロを獲得し、大きな注目を集めた。ニューヨーク州ロチェスターからテキサス州フォートワースへ急きょ移動すると、インタビューのリクエストも殺到し、CNNやABCに出演した。
 
開幕前夜の水曜日にはコメディアンのボブ・メネリー氏のネット番組にも出演。「ローリー・マキロイとの差は？」と聞かれると「飛距離」と即答し、「もし僕にローリーの飛距離があれば同じように戦える。僕のアイアンショット、ウェッジは世界レベル」とコメントした。すると、その言葉に「マキロイと同等なんて」とSNSが炎上。突如ブロックへの風当たりが厳しくなる一面もあった。
 
それでも2日目に向けては「明日のプレーを楽しみにしている。自分の持っているものをすべて出して良いラウンドにしたい。58、59をマークしたこともある。もしそれができればすばらしい」。そう気丈に話してコースを後にした。（文・武川玲子=米国在住）