いざ、打ち出したシンプソンのバーディパットは、カップの淵に無情に止まった。「入ったと思った」 あとひとコロがりしてくれと、シンプソンも祈るように見つめたが、ボールはカップの中に消えることはなかった。
シンプソンにこのパットを決められていたら、もう後が無かった松山だが、「助かったと思ったか?」と尋ねたら、「まだ自分のパーパットが残っていたので、そうは思わなかった」。
どこまでもアスリートの松山は、相手のミスを望むことはなく、相手がパットを外したことで生きながらえたと喜ぶこともない。
ただひたすら、自分のゴルフをするだけ。だが、あのときの「シンプソンの不運」が「松山の幸運」、いや彼の偉業へと、つながっていったことは確かだった。
次なるプレーオフ4ホール目の17番。パーで終えたシンプソンを傍目に、松山は3メートルのバーディーパットをしっかり沈めてガッツポーズ。
丸山茂樹の米ツアー3勝を上回る4勝目を達成。その快挙は言うまでもなく松山の努力と実力の賜物だ。だが、米ツアーで戦っていた丸山は口癖のように言っていた。
シンプソンにこのパットを決められていたら、もう後が無かった松山だが、「助かったと思ったか?」と尋ねたら、「まだ自分のパーパットが残っていたので、そうは思わなかった」。
どこまでもアスリートの松山は、相手のミスを望むことはなく、相手がパットを外したことで生きながらえたと喜ぶこともない。
ただひたすら、自分のゴルフをするだけ。だが、あのときの「シンプソンの不運」が「松山の幸運」、いや彼の偉業へと、つながっていったことは確かだった。
次なるプレーオフ4ホール目の17番。パーで終えたシンプソンを傍目に、松山は3メートルのバーディーパットをしっかり沈めてガッツポーズ。
丸山茂樹の米ツアー3勝を上回る4勝目を達成。その快挙は言うまでもなく松山の努力と実力の賜物だ。だが、米ツアーで戦っていた丸山は口癖のように言っていた。