オーストリア人選手がPGAツアー出場資格を獲得したのは、ストレイカが史上初。オーストリア人選手が同ツアーの優勝者になったのも、ストレイカが史上初となった。しかし、昨年は勝利を挙げられず、またしてもストレイカは「なんとかしなければ」と悩んでいた。
さらに彼には、ゴルフ以外の悩みも…。どんどん髪が減っていく自分の頭を見るたびに、こちらも「なんとかしなければ」と。全英オープン覇者で親友のブライアン・ハーマン(米国)に幾度も相談していたことも明かす。その道の「先輩」であるハーマンからは「いつかは、すべてが無くなる。だから今のうちに思い切れ!」と、そのたびにアドバイスを受け、ストレイカも「覚悟を決めた」。
今季開幕戦の「ザ・セントリー」に出場する直前、ストレイカは頭を剃り、すっきりした気持ちで今シーズンを迎えたという。そのおかげなのだろうか、今週は、初日から「65」と好発進し、2日目も3日目も「64」をマークして、2位に4打差の単独首位へ浮上。これまでに2勝を挙げていたものの、54ホール・リーダーに立ったのは自身初の出来事で、その分、緊張やプレッシャーを感じていた様子だが、「たとえ何打リードしていても、決して安全安泰ではない。最終日はひたすら安定したショット、パットを目指したい」と気を引き締めていた。
サンデー・アフタヌーンのストレイカは、その言葉通り、終始落ち着いたプレーぶりを見せていた。メジャー・チャンピオンであるジャスティン・トーマス(米国)やジェイソン・デイ(オーストラリア)が追撃をかけてきたが、ストラカは動じることなく、ボギーフリーのゴルフを続け、勝利ににじり寄っていった。
それでも終盤は「何打差があってもアグレッシブなスイングとアグレッシブなゴルフを心がけた」という攻めが16番と18番の「2つのボギーにつながった」と振り返った。それでも2位に2打差をつけての勝利。ストレイカのゴルフを見せつけられたトーマスも「僕にも勝つチャンスはあったけど、セップの勢いを止めることはできなかった」と讃えていた。
頭を剃ったことが勝利を掴んだ直接的な理由ではないが、苦境を打開するために「なんとかしなければ」、「何かをしよう」と考え、一念発起して、覚悟を決めて、新しい道を歩み出したストレイカ。その勇気と決断力、行動力が彼に勝利をもたらしたのではないだろうか。
文/舩越園子(ゴルフジャーナリスト)
セップ・ストレイカが米本土初戦で快勝 “髪”の悩みも解消で通算3勝目【舩越園子コラム】
セップ・ストレイカがツアー通算3勝目を飾った。
所属 ライター
舩越 園子 / Sonoko Funakoshi
配信日時:2025年1月20日 03時00分
記事に関連するリーダーボード
Round 4 | ||
---|---|---|
順位 | Sc | PLAYER |
1 | -25 | セップ・ストレイカ |
2 | -23 | ジャスティン・トーマス |
3 | -22 | ジェイソン・デイ |
3 | -22 | ジャスティン・ローワー |
5 | -20 | パトリック・キャントレー |
5 | -20 | チャーリー・ホフマン |
7 | -19 | カミロ・ビジェガス |
7 | -19 | テイラー・ムーア |
7 | -19 | マックス・グレイザーマン |
7 | -19 | ベン・グリフィン |
関連記事
ザ・アメリカンエキスプレス
日程 2025年1月16日-1月19日賞金総額 $8,800,000
ザ・アメリカンエキスプレスのニュース
- 日本勢は久常涼と星野陸也が予選通過 尾崎直道は「次は奮起してやってくれそう」
- 日本円で94億超! J・トーマスが生涯獲得ランキングトップ10入り
- 久常涼と星野陸也は43位 セップ・ストレイカが逃げ切り3勝目
- 久常涼と星野陸也が44位で決勝R進出 金谷拓実、大西魁斗は予選落ち
- 星野陸也が連日の60台で20位に浮上 久常涼47位、金谷拓実78位、大西魁斗93位
PGAツアー 週間アクセスランキング
ツアー別に見る
全ツアーTOP | JLPGA (国内女子) |
JGTO (国内男子) | LPGA (米国女子) |
PGA (米国男子) | DP World (欧州男子) |
Asian | LIV GOLF |
ステップアップ | ネクストヒロイン |
PGAシニア | ABEMA |
アマチュア・他 | LADY GO CUP |