<コグニザントクラシックinパームビーチ 3日目◇29日◇PGAナショナルリゾート チャンピオンC(フロリダ州)◇7167ヤード・パー71>
フロリダスイング初戦となる、今週の米国男子ツアーの会場、PGAナショナルリゾートでは、アマチュアのルーク・クラントン(米国)を多くのギャラリーが取り囲んでいた。
2日目に「66」をマークし、堂々の10位で予選を通過。これによりPGAツアーの『ユニバーシティ・アクセラレーテッド』の20ポイントを超えることが確定し、PGAツアーカードを得ることが決まった。
2020年から、カレッジでプレーする選手がポイントを獲得する『PGAツアー・ユニバーシティ』の制度が開始。ランキング上位5選手にはコーンフェリー・ツアーなどへの出場権が与えられ、23年からはランキング1位の選手がPGAツアーメンバーの資格を獲得することになった。
さらにPGAツアー・ユニバーシティ・アクセラレーテッドでは、プロやアマチュアの試合での成績や大学のゴルフ賞を受賞することなどでポイントが得られ、3年生終了までに20ポイント獲得するとPGAツアーカード、つまり出場権が獲得できる。つまり大学→最高峰への道が用意されている。
クラントンはフロリダ州立大3年生で世界アマチュアランキング1位。世界ランキングは94位を誇っている。この資格により3年生終了時点でプロ転向すれば、今季の残り試合にメンバーとして出場することが可能になる。または4年生を終えてからでもその資格を行使することはできる。
ツアーカードを手にしたクラントンは満面の笑み。「まさかこんなに早く達成できるとは思わなかった。最高の試合になった」と興奮気味だ。3日目は「70」で回り、24位タイまで後退したが、首位とは6打差。PGAツアーの新星は、まだまだ上位を目指す。(武川玲子=米国在住)