<マスターズ 最終日◇14日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>
「全米オープン」(2011年)、「全米プロ」(12、14年)、「全英オープン」(14年)のメジャー3タイトルに続き、オーガスタでグリーンジャケットを手にしてキャリアグランドスラムの達成を狙ったローリー・マキロイ(北アイルランド)だが、トータル4オーバー・22位タイに終わった。
やはり悔やまれるのは「77」と失速した第2ラウンド。「金曜日は本当にタフな日で、週末に向けてかなり厳しい状況に追い込まれた。グリーンは硬く、ボールを寄せることも、バーディを量産するのも難しい。7つも8つも離されて週末を迎えると、その遅れを取り戻すのは困難だね」。3日目を終えてトップと10打のビハインドを負ってしまった。
今年5月で35歳。ここからは円熟味を増しながらメジャー全制覇を目指すことになるが、年齢を感じさせないプレーをオーガスタで見せた。4日間の平均飛距離で318ヤードを記録。2位のブライソン・デシャンボー(米国、316.7ヤード)、3位のミンウー・リー(オーストラリア、312.4ヤード)ら飛ばし屋たちを抑え、1位に輝いた。
この部門では318.5ヤードだった22年に続く、2度目の1位。予選落ちした昨年も326.4ヤードを記録しており、年々その飛距離に磨きがかかっている印象だ。ここからメジャー大会は毎月訪れるが、「その3試合に向けて少しでも調子を上げていきたい」と意気込みも示した。ちなみに最長飛距離はリーの358.1ヤードが1位で、346.4ヤードのマキロイは4位だった。
その他のスタッツ面を見ると、パーオン率は70.83%でディフェンディングチャンピオンとして臨んだジョン・ラーム(スペイン)と、マックス・ホーマ(米国)が1位に。ホーマはトータル4アンダーの3位タイだったが、ラームはトータル9オーバー・45位タイと順位は好対照だったことも興味深い。
ラームは平均パット数が1.81回と決勝ラウンドに進んだ選手のなかで最下位という結果に。グリーン上が連覇を阻む要因のひとつになってしまったようだ。この部門の1位はパトリック・リード(米国)の1.40で、その最終順位は12位タイだった。
2年ぶりに優勝したスコッティ・シェフラー(米国)はというと、平均飛距離は305.7ヤードで13位、フェアウェイキープ率は78.57%で10位。さらにパーオン率は7位(63.89%)、平均パット数は3位(1.51回)、パーオンしなかったホールでパーかそれ以上のスコアであがるリカバリー率は10位(65.39%)と、主要部門での1位はなかったものの、どれも上位の数字をそろえた。オーガスタでは総合力が問われることがうかがえる結果になった。
トータル7オーバー・38位タイで4日間を終えた松山英樹は、平均飛距離48位(290.6ヤード)、フェアウェイキープ率54位(62.5%)、パーオン率47位(54.17%)、平均パット数25位(1.63回)などの記録を残した。「自分のなかにとどめているので、他の人に言うことではない」と話した課題を修正し、今季2勝目、さらにメジャー2勝目を目指して欲しい。