2日前、トニー・フィナウ(米国)がタイガー・ウッズ(米国)主催の「ヒーロー・ワールド・チャレンジ」の欠場を発表すると、SNSで一斉に「フィナウがLIVゴルフ行き?」とざわついた。9月にモントリオールで開催されたプレジデンツカップ以降は実戦から遠ざかっていたフィナウ。開幕直前にヒーロー・ワールド・チャレンジの欠場を決め、さらに来季の開幕戦となる1月の「ザ・セントリー」(1月2〜5日・ハワイ州)のエントリーもまだ行っていない。大会欠場の理由も明かされなかったことがさらに火をつけたのかもしれない。
一躍渦中の人となってしまったフィナウだが、2日後の12月4日、米ゴルフウィーク誌の電話取材に応じ、「10月15日、左膝の半月板断裂の修復と軟骨除去の手術を受けた」と明かした。「ドクターからとても普通の手術だと言われ、膝の痛みの軽減にとても役立つことから手術を受けた」のだと明かした。
LIVゴルフへ移籍の噂についても「それは真実ではない」ときっぱり。「噂を流すのは信頼できない人たちだ」とした。
「自分が今居るPGAツアーでともてハッピーだし、2025年をとっても楽しみにしている。マウイ(ハワイ州)でティーショットを打てば噂はなくなる。心配はしていない」と語った。
昨年12月はジョン・ラーム(スペイン)がLIVゴルフへ移籍、その契約金は3億ドル(約450億円)以上と言われた。ラームは自身が率いるチーム、「リージョンXIII」にフィナウを欲しがっていると言われることもあり、フィナウ移籍の噂は絶えなかった。
35歳のフィナウは「膝の痛みにシーズン中ずっと我慢していた」とし、プレジデンツカップ終了後に手術を行ったという。
フィナウは「自分でタイガーに電話をして、状況を説明した。タイガーは『ぼくも同じことをするように言うだろう』と言った」と話した。フィナウは現時点では12月13〜14日にフロリダ州ネープルズのティブロンGCで開催される「グラントソートン招待」にネリー・コルダ(米国)とペアを組み出場する予定となっている。(文・武川玲子=米国在住)