<WMフェニックス・オープン 事前情報◇7日◇TPCスコッツデール スタジアムC(米アリゾナ州)◇7261ヤード・パー71>
松山英樹が思い出の地に戻ってくる。「フェニックス・オープン」は2016、17年と連覇し、トップ10は5回と抜群の相性を誇っている。昨季は最終戦連続出場が途絶え、今季は4試合でトップ10なしと本調子とは言えない状況だが、得意の舞台で“不死鳥”のように蘇るのか。大会2勝目を挙げた17年大会を振り返る。
◇
前年の16年にリッキー・ファウラー(米国)との壮絶なプレーオフを制し大会初優勝。米国中が連覇を狙う松山のプレーに注目した。
初日はパーオン率94.44%と圧巻のショット力で周囲を圧倒し、トップと1打差の2位タイ発進を決めた。最終日には1イーグル・3バーディ・ボギーなしの「66」をマーク。トータル17アンダーでウェブ・シンプソン(米国)と並び、またしてもプレーオフに突入した。
3ホール目まで勝負が決まらず、前年を思い起こさせる展開に。「去年は余裕で、あと何ホールでも行けるよという感じだったけど、今年はもう、早く終わってくれ、と思っていた」。苦しい展開が続いたが、16年と同じく“17番(パー4)の4ホール目”で勝負が決する。
松山は、花道からの2打目を約2メートルのチャンスにつける中、シンプソンはティショットをグリーン右サイドに外し、2打目でグリーン右端から真ん中に戻すのがやっと。なんとかパーとしたが、内側につけた松山がバーディパットを決めて勝負あり。力強いガッツポーズを決めて、日本人最多となる米ツアー4勝目を手に入れた。丸山茂樹の3勝を超えての最多記録。「そこに挑戦したのも僕だけ。超えられてよかった」と歴史を塗り替えた。
あまりの大会との好相性に、「このあたりに家でも買ったらどうだ?」と質問されるほど。「これだけ成績がいいと、(家を)買おうかなと思います」と答えて笑いを誘った。