ウイニングパットを沈めた瞬間、満面の笑みで拍手し、夫に駆け寄ったダウド。両腕を広げて受け止め、抱きしめたシンプソン。長い長いハグが、2人の想いを物語っていた。
昨秋、最愛の父が天国へ旅立ち、シンプソンの心にぽっかりと大きな穴が開いた。だが、この日、ノース・カロライナの自宅では最愛の母がテレビの前にかじりつき、一生懸命に息子を応援していた。「ゴルフは、ときとしてミステリーだ」。シンプソンは自身の突然の復活優勝を、そう表現していたが、彼が良き仲間、良き家族に支えられ、想いを共有しながら努力と忍耐を続けてきたことを思えば、この日の復活優勝は、決してミステリーではない。私には、そう思えてならない。
文・舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)
昨秋、最愛の父が天国へ旅立ち、シンプソンの心にぽっかりと大きな穴が開いた。だが、この日、ノース・カロライナの自宅では最愛の母がテレビの前にかじりつき、一生懸命に息子を応援していた。「ゴルフは、ときとしてミステリーだ」。シンプソンは自身の突然の復活優勝を、そう表現していたが、彼が良き仲間、良き家族に支えられ、想いを共有しながら努力と忍耐を続けてきたことを思えば、この日の復活優勝は、決してミステリーではない。私には、そう思えてならない。
文・舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)