＜全米オープン 事前情報◇11日◇シネコック・ヒルズGC＞

「全米オープン」というメジャー大会で用具を変えるのは大きなリスクが伴うはず。ところが、例年より新製品のテストが活発に行われているのが今大会の特徴であり、いきなり「実戦投入する」とまで言い切る選手も目立っている。特に、タイトリストやピン勢がそれに当てはまり、タイトリスト契約・41歳のベテラン、チャーリー・ホフマンもその一人だ。

ホフマンが投入するタイトリスト『TS3』の画像

堅実なショットで昨季からメジャーでの成績が上向き、昨季は4つとも予選突破（去年の全米オープンはメジャー自己最高位の8位）。「マスターズ」では2日目まで首位に立つなど、メジャー初勝利を虎視眈々と狙う一人だが、まだ悲願は達成していない。使い慣れたものの方が有利なはずだが、難セッティングのシネコック・ヒルズGCを前に、いきなり新作の『TS3』プロトタイプドライバーを投入するのだとか。

「ボクが使うのは『TS3』の方で『TS2』もテストしたけど、こっちだね。スピン量も減って前に飛ぶ感じが強くなったし、初速が速くなったのは間違いない。音も打った感じのフィーリングもいいけど、最終的にはルックスだね。（メジャーだけど）今週使う。今まではもう少しテストをしてからじっくりクラブを選んでいたけど、今回はすぐに決めた感じ。といっても、実は数週間テストしていたんだけどね」（ホフマン）

クラブを見せてもらうと、タイトリスト『TS3』と書かれたモデルは同社の『917D3』のフォルムを踏襲したと見られる。「『TS2』に比べてディープフェースでボクには操作しやすい」と、その風貌とは真逆といってもいい、堅実なプレーを信条とするホフマンらしいチョイスで「強い球が出るからここで使えるのが楽しみ」と、メジャーでの実戦投入にも不安はないと言い切る。