<ザ・プレーヤーズ選手権 事前情報◇14日◇TPCソーグラス ザ・プレイヤーズ・スタジアムC(フロリダ州)◇7275ヤード・パー72>
日本時間の今夜から「ザ・プレーヤーズ選手権」が開催される。この大会は米ツアーの旗艦(フラッグシップ)大会であり、「マスターズ」、「全米プロ」、「全米オープン」、「全英オープン」に次ぐ“第5のメジャー”と呼ばれている。そんなビッグトーナメントを楽しむ前に、過去の名勝負を振り返ろう。今回は2015年大会から。
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この大会で鮮烈なプレーを見せたのは、当時26歳のリッキー・ファウラー(米国)だった。
トータル7アンダー・11位タイから最終日をスタートしたファウラーは、上がり4ホールで果敢にピンを攻め、バーディ→イーグル→バーディ→バーディと猛チャージ。トータル12アンダーでホールアウトし、クラブハウスリーダーに立った。その後、セルヒオ・ガルシア(スペイン)、ケビン・キスナー(米国)が追いつき、勝負はプレーオフに突入した。
プレーオフは16番から18番の3ホールでのストロークプレー。16番は3人ともパーとして、名物ホールの17番パー3を迎える。
ファウラーがティショットで果敢にピンを攻めてバーディを奪うと、キスナーも負けじとスライスラインを読みきりバーディ。一方、ガルシアはこのホールでバーディを奪えず、続く18番でも唯一チャンスにつけたもののパットは無常にもカップの左へ。ガルシアが脱落し、プレーオフはファウラー、キスナーの2人でサドンデス方式になった。
サドンデスは17番、18番、16番と勝負が決まるまで繰り返していく。だが、その1ホール目の17番であっさりと決着はついた。「相手がいいショットだったので、僕も負けないように」とファウラーが気合を入れて放った打球はピンの右1メートルにピタリ。ウイニングパットを決めると、夕暮れのアイランド・グリーンで何度も何度も拳を握りしめ、大ギャラリーを沸かせた。
「調子はずっと良かったし、自信を持ってできた。大きな大会に勝ててうれしいね」
大会前のアンケートでは『PGAツアーで最も過大評価を受けている選手のひとり』に選ばれていたファウラー。人気選手からトップ選手への仲間入りを果たした瞬間だった。