今年で開催5年目を迎える「ZOZO CHAMPIONSHIP」が10月19日(木)より開幕する。これまで数々のドラマが生まれた大舞台であるアコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブ(千葉県)。待ちに待った今年度の大会は、初年度(2019年)と同様に観客動員数制限やマスク着用、観戦中の声出し制限がない大会となる。
会場でしか味わえない、『世界トップクラスの選手たちが織りなすスーパープレーの数々や会場内の雰囲気を、最高の臨場感でお楽しみいただきたい』そんな大舞台となるアコーディア・ゴルフ 大会コース管理責任者、PGAツアー大会責任者、ZOZO CHAMPIONSHIP大会事務局長に見どころを解説してもらう。
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「ZOZOチャンピオンシップ」の見どころに迫る PGAツアーの大会責任者とアコーディア・ゴルフ 大会コース管理責任者、大会事務局長が解説
10月19日から開幕するPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」が今年も千葉県のアコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブで行われる。大会の見どころをコースセッティング担当者らが解説。
配信日時:2023年10月11日 09時00分
今年で開催5年目を迎える「ZOZO CHAMPIONSHIP」が10月19日(木)より開幕する。これまで数々のドラマが生まれた大舞台であるアコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブ(千葉県)。待ちに待った今年度の大会は、初年度(2019年)と同様に観客動員数制限やマスク着用、観戦中の声出し制限がない大会となる。
会場でしか味わえない、『世界トップクラスの選手たちが織りなすスーパープレーの数々や会場内の雰囲気を、最高の臨場感でお楽しみいただきたい』そんな大舞台となるアコーディア・ゴルフ 大会コース管理責任者、PGAツアー大会責任者、ZOZO CHAMPIONSHIP大会事務局長に見どころを解説してもらう。
■なぜ、パー70の設定にしているのか?
「結果的に70になったというのが実際のところです。アコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブは36ホールあるので、その中でより良いホールや特徴のあるホールを選びました。選手がスムーズにプレーできるような導線も選考要素です」(瀧口氏)
「とくにパー70になった一番の要因はアウトコースでした。パターンは2つぐらいに絞っていましたので、その2つのどちらかをチョイスするかを考えていました。例えば、ロングホールで使用したいと思っていたホールを選手の飛距離を考えてミドルホールにするなど。最終決定まで3回ぐらいPGAツアーの方には来ていただきましたね。PGAツアー競技員の方とコースメンテナンスを担当する方とコース設計を担当する方も。その3チームが合わさって協議して最終的に決まりました」(瀧口氏)
「大会で使用したいホールが決まった時に、パー5のホールが5つありました。ヤーデージが485ヤードから505ヤードの間の5ホールを長めのパー4、短めのパー5というような。PGAツアーの大会にしては少し短すぎるというホールもあり、既存のパー5をパー4にするなど。結果的にパー70という形になりました」(トラビス氏)
「選手の導線ももちろん大切なんですけど、お客様がどのような導線であれば観戦しやすいかという視点も大切にしました。練習場やギャラリーパークなどを中心におき、観戦以外のことも平行して楽しめるように。最終的には36ホールを存分に使用して全てがうまくいくように考えられています」(畠山氏)
■セッティングのこだわりとは?
〈フェアウェイの幅〉
「すべてのトーナメントには決められたルールがあります。日本の試合の場合、フェアウェイの幅は30から35ヤード。その中でも距離があるようなホールは35ヤードをしっかり取っています。習志野カントリークラブの2番パー4、8番パー4のように400ヤード以下のホールは30ヤードと幅を少し狭めにしております。ZOZO CHAMPIONSHIPはトータルで30から35ヤードという幅にしております」(瀧口氏)
〈ラフの長さ〉
「75から80ミリメートルです。PGAツアーのセッテイングの中で“リスク&リワード”という考え方があるのですが、ラフにボールがいった選手には“リスク”があって、フェアウェイにボールがいった選手には“リワード”、バーディを狙えるというご褒美を感じてもらう。メリハリをしっかり取れるようなラフの長さにすると考え、75から80ミリの長さでセッティングしています」(瀧口氏)
「そして、80ミリと指定があれば必ず80ミリで仕上げます。練習ラウンドの前日まででも刈り、練習ラウンドのときには規定の80ミリを提供できるようにしています。 PGAツアーと約束された長さで選手に練習ラウンドを提供するということは、必須だと思っています。そのあたりのこだわりは非常に強いです」(瀧口氏)
〈グリーンの硬さや速さ〉
「コースの特徴を活かすことが条件になりますが、11.5から12フィート前後で考えています。初年度が11フィートだったのは、PGAツアーの選手たちが日本で始めて競技を行うというのもあり、あまり大きなストレスを与えることなくスムーズにパッティングができるスピードが11フィートという認識でした」(瀧口氏)
「(習志野カントリークラブの)グリーンのアンジュレーションが結構きついということがあり、それに対するピンの位置やロケーションをどうするのかを考え、 初年度はグリーンのスピードを抑えて、 アコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブの特長がある位置にカップを切りたいという意向で行いました。去年はもう少し速くしてみようとなり、12フィートのスピードにしていました」(瀧口氏)
■PGAツアーのセッティングについて
「精度が高いです。例えばすべてのバンカーの硬さ、グリーンの硬さを同じ硬さにするように決められたら行います。そこのこだわりが本当に素晴らしいと思っております。そうすると多くのコースメンテナンススタッフが必要なので、アコーディアグループのコース管理が全国から145名集結します」(瀧口氏)
「そして、習志野のコースの特徴を発揮できるためにパー3で1ホールだけ2つのグリーンを使用することにトライしています。(5番パー3の右グリーンと左グリーンを使い分けるセッティング)日本独自のコースの演出として日本のトーナメントでこのような使い方をしているトーナメントは私の知っている限りではないと思います」(瀧口氏)
「PGAツアーが日本で大会を開催する上で多くのリクエストをアコーディアさん側に出したのですが、すべて対応していただきました。本当に感謝しております。この大会を成功に導く上で選手にとってもそうですし、観客の皆様にとって最高の体験を提供したいという共通のゴールが弊社とあると思っています。そういった上では本当にワンチームとなってこのコースを作り上げられている認識が弊社としてもあります。瀧口さん含めアコーディアの皆様にはとても感謝しております」(トラビス氏)
■コースセッティングの内容でトーナメント時と通常営業の違いは?
「フェアウェイの硬さは普段から仕上げているので、通常営業もそこまでトーナメントのときと変わりはないです。 一番の違いは、グリーンスピードです。シーズンによっては違いますが、通常営業のときは速くても9.5から10フィートの間でコントロールしていますし、カップも優しい位置に切ることが多いです。一方で大会では11.5から12フィート前後の速さにしています。あと、ラフの長さは通常だと35ミリメートル程度でカットしています(トーナメントでは70から85ミリ」(瀧口氏)
■いつからコースセッティングの準備を行っているのか?
「大会が終われば、翌年の大会に向けての準備は通年で行っています。通常営業もありますのでラフの長さは1月前ぐらいから徐々に長くしていきます」(瀧口氏)
■猛暑の影響は?
「今年は本当に大変でした。千葉県は夏場に雨が本当に降らなくて、水まきをしても全然足りない状態でした。本当にこの猛暑、高温日が多かったので芝生の維持管理とグリーンの維持管理は本当に大変でした。大会の1月前ぐらいから、大会に向けてグリーンスピードを出すために芝生の刈り高を下げていました。通常4ミリメートルぐらいの長さから少しずつ下げて大会に臨むのですが、ギリギリまで下げられない状態だったのでそこが1番大変でした」(瀧口氏)
■大会に近いセッティングで回れるのはいつ?
「翌週の26日(木)から、年内は同じようなセッティングでラウンドしていただけます」(瀧口氏)
■トラビスさんが楽しみにされていることは?
「今年に関しては、日本のみならずアジアにおいて唯一のPGAツアー大会です。選手たちは日本が大好きですし、コースもとても評判が高いのでとても楽しみにしています」(トラビス氏)
■最後にZOZO CHAMPIONSHIPへ来場されるギャラリーの皆さんへ
「ただコースを難しくしたり、ただ良いスコアを出してもらうなどではなく、基本的にはコースの特徴を活かした設計にしております。ラフ、セミラフの長さや、グリーン周りを低く刈ってるところなど、ワンパターンにならないようなセッティングにこだわりました。 一番最初にお話ししたホール選びでも、距離が短い、長い、フェアウェイの幅が狭い、広いホールとバラエティのある設定になっています。これらはすべて、選手それぞれのパフォーマンスを最大限に引き出せる設定にしていますので、選手の技術を見て楽しんでいただければと思っています」(瀧口氏)
「弊社のアメリカで行っている各大会と比べても、このZOZO CHAMPIONSHIPが開催されているアコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブは本当に最高のコースコンディションだと思っています。過去にプレーした選手たちは『本当に最高のグリーンだ』などコメントも多々送られてきていますし、選手によっては、マスターズが行われているオーガスタと比較するようなコメントもありました。世界の大会の中でも本当に最高のコースでプレーできているということを、皆様にお伝えできればと思っております」(トラビス氏)
「ティショットだけでも選手によっていろんな攻め方があります。飛距離が魅力の選手、アイアンで刻んでいく選手もいたりとか、それもやっぱりコースセッティングのなす技だと私は思っていて、いろんな選手によって攻め方の違いが活きるコースセッティングだなって私は思ってるんですよ。ローピングでは、他の国内の大会に比べてローピングの設置場所は攻めていると思います。 1回ローピングした後、競技員の人と18ホール全部回って、 私の方でもっとここ攻めたいとかいう話をして、選手の技を間近で見てもらうためになるべくローピングは結構攻めて取ってもらっています」(畠山氏)
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