6日、米東海岸時間の朝、PGAツアーのジェイ・モナハン会長とサウジアラビアの政府系ファウンド「PIF」のトップ、ヤセル・ルマイヤン氏が揃って米ネットワーク局のCNBC・TVに登場。PGAツアー、DPワールド(欧州)ツアーと「PIF」がともに手を取り合うことが発表され、ゴルフ界に衝撃が走った。
「PIF」とはもちろんグレッグ・ノーマン(オーストラリア)率いるLIVゴルフを全面的にバックアップするファンド。つまりLIVゴルフがPGAツアー、DPワールド(欧州)ツアーと今後グローバルに統合するという意味だ。
しかしながら「LIVゴルフ」のCEOを務めるノーマンがその事実を知ったのは発表の直前だったと、ルマイヤン氏がNBCに明かした。「このTV出演の前に(ノーマンに)電話をした。彼はもちろんパートナーだから」とルマイヤン氏。つまりノーマンは直前まで知らされていなかったという意味だった。
ルマイヤン氏はサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の側近の一人で、サウジアラビア・ゴルフ、LIVゴルフの中心的存在でもある。LIVゴルフのCEOとして表舞台に立ってきたのはノーマンで、今年は2年目を迎えていたが、実際にLIVゴルフを動かしているのはルマイヤン氏とサウジアラビア・ゴルフ協会のトップ、マジェド・ソロアー氏と言われ、これまで何度もノーマン退陣の噂が上がっていた。
昨年12月にタイガー・ウッズ(米国)は「ツアーとLIVゴルフが話し合うためにはまずノーマンが居なくなることが必須」と発言していた。統合のニュースを聞いたノーマンは自身のツイッターで「グローバルゴルフの選手にとってもファンにとっても素晴らしい日になった。まだまだ進展は続く」とコメントを綴っている。(武川玲子=米国在住)