<シュライナーズ・チルドレンズ・オープン 事前情報◇17日◇TPCサマリン(ネバダ州)◇7255ヤード・パー71>
フェデックスフォールの第4戦「シュライナーズ・チルドレンズ・オープン」(10月17~20日・ネバダ州ラスベガス)で、22歳のトム・キム(韓国)が大会3連覇に臨む。
開催コースのTPCサマリンに戻ってきたキムは「最高にハッピーな場所に帰ってきた。3連覇に挑戦できるなんですばらしい。それが今週一番うれしいこと」と満面の笑みをみせた。
同一大会の3年連続優勝は2009~2011年に「ジョン・ディア・クラシック」を制したスティーブ・ストリッカー(米国)以来、2000年以降で達成したのはストリッカーと、「ザ・セントリー」を2004~2006年に制したスチュアート・アップルビー(オーストラリア)、そしてタイガー・ウッズ(米国)の3人だけ。
そのタイガーは、「メモリアル・トーナメント」(1999~2001)、「WGCブリヂストン招待」(1999~2001)、「アーノルド・パーマー
招待」(2000~2003)、「ファーマーズ・インシュランスオープン」(2005~2008)、「WGCブリヂストン招待」
(2005~2007)、「WGC-キャデラック選手権」(2005~2007)と6度も達成しているから、今更ながら驚かされる。
キムは、PGAツアー通算3勝ながら今季は未勝利。昨年のこの大会以来、勝ち星からは遠ざかっている。「今年はいろんな意味で試練の年だった」とシーズンを振り返る。プレーオフには進出したが初戦の「フェデックス・セントジュード選手権」は50位、フェデックスカップ・ポイントは51位に留まり、50位までの第2戦の「BMW選手権」へ進むことができなかった。
「50位と51位は雲泥の差だ」とキム。なぜなら来季の高額、高ポイントのシグネチャー・イベントのすべてに出場できるのは50位までだからだ。キムはその資格を逃してしまった。
「だからフェデックスフォールでは必死にがんばらないといけないんだ。フォールで51~60位に留まれば、来年の初め、2つのシグネチャー・イベントに出られるからね」と目標を定める。フェデックスフォールのポイントは現在55位だが、「プレジデンツカップを戦ったのがすごく刺激になった。ゲームの調子はすごく良い」と好調をアピールする。
予選ラウンドは前週のブラックデザート選手権で勝利を挙げたマシュー・マッカーティ(米国)と同組、「マシューとは会ったことはないけれど、すごくいい1年を送っていると聞いている。彼の調子の良いプレーを見ながら戦うと、きっとぼくにもいい影響があるに違いない。いい組み合わせになった」と前向きに捉え、好相性の地で大記録に臨む。
(文・武川玲子=米国在住)