<パリ五輪 事前情報◇31日◇ル・ゴルフナショナル(フランス)◇7174ヤード・パー71>
まもなく開幕するパリ五輪の男子ゴルフは、世界32の国と地域から60選手の精鋭がパリ郊外のル・ゴルフナショナルに集結する。4年に一度の五輪だがIOC(国際オリンピック委員会)から支払われる報奨金はなく、選手たちは金、銀、銅のメダルを賭けて戦うのだが、各国と地域はその競技によって独自の報奨金を設けている。
最大のゴルフツアー、PGAツアーを持つ米国は毎週高額賞金の大会が行われているからさぞ報奨金も高いのかと思いきや…。米国オリンピック・パラリンピック委員会がメダルを獲得したアスリートに支払う報奨金は金メダルで3万7500ドル(約562万5千円)、銀メダルで2万2500ドル(約337万5千円)、銅メダルで1万5000ドル(約225万円)と意外と低い。
しかし、報奨金の代わりに金メダリストは2025年の四大メジャー、「マスターズ」、「全米プロゴルフ選手権」、「全米オープン」、「全英オープン」のすべてと、PGAツアーの旗艦大会「ザ・プレーヤーズ選手権」への出場権を獲得。また金メダリストがPGAツアーメンバーであれば、2025年シーズン開幕戦の「ザ・セントリー」へも出場できる。ちなみにこのザ・セントリーの2024年大会の優勝者が得た賞金は360万ドル(約5億4千万円)だった。五輪競技は世界ランキングのポイントも付与される。
報奨金は各国と地域で大きく異なるが、最も高いのはゴルフの出場選手は居ないが香港で米ドルにして約$76万8232ドルで、日本円にすると1億1500万円を超える。
ちなみに、日本はゴルフ団体から金で2000万円、銀で1000万円、銅で600万円、これとは別に日本オリンピック委員会(JOC)からも報奨金が支払われ、金メダルで500万円、銀メダルで200万円、銅メダルで100万円、つまりゴルフの金メダリストは2500万円を獲得する日本は決して悪くないのかもしれない。(文・武川玲子=米国在住)