＜全米オープン　事前情報◇14日◇ザ・ロサンゼルスCC ノースC（米カリフォルニア州）◇7421ヤード・パー70＞

「全米オープン」の開幕前日、USGA（全米ゴルフ協会）が公式会見を行い、今大会の賞金総額は2000万ドル（約28億円）、優勝賞金は360万ドル（約5億400万円）になるとマイク・ワン会長の口から発表された。

昨年の勝者、マシュー・フィッツパトリック（イングランド）が手にした賞金は315万ドル（約4億4100円）で、賞金総額は1750万ドルだった。

今季メジャー初戦の「マスターズ」は賞金総額1800万ドル、2戦目の「全米プロ」は1750万ドル。今季の「全英オープン」はまだ発表されていないが、昨年は賞金総額1400万ドルだった。

「これはUSGAの史上最高額。賞金を上げていくのは当然のこと。われわれはビッグにしたい」とワン会長。昨年の11月には『2000万ドルがふさわしい』とすでに決めていたという。

ただし、昨年6月にスタートした超高額賞金がかかる『LIVゴルフ』は、54ホールのレギュラー大会で賞金総額2500万ドル。今大会よりも高額だ。それに対抗すべく始まった米PGAツアーの“格上げ大会”は全米オープンと同額の2000万ドル。さらにPGAツアーのフラッグシップ大会で第5のメジャーと呼ばれる「ザ・プレーヤーズ選手権」は2500万ドルで、やはり全米オープンを上回っている。

「PGAツアーらのマネーレースに加わるつもりはない」とした上で、「この大会にふさわしい大きな賞金と、ツアープロ、カレッジプレーヤー、アマチュアとすべての選手に戦う機会を作りたい」とワン会長は胸を張った。（文・武川玲子＝米国在住）