<ジェネシス招待 2日目◇17日◇リビエラCC(米カリフォルニア州)◇7322ヤード・パー71>
タイガー・ウッズ(米国)は約7カ月ぶりとなるツアー復帰戦に大親友のジャスティン・トーマス(米国)、ローリー・マキロイ(北アイルランド)とのグルーピングで臨んだ。ジョークを飛ばし合う笑顔のラウンドも、悪ふざけが過ぎたようだ。
初日のラウンドは上がりの7番から3連続バーディと健在ぶりを発揮したウッズ。9番パー4のティーショットはJT(ジャスティン・トーマス)を10ヤードも上回り、貫録を見せた。その直後だ。ティから歩き出したウッズはJTにそっと何かを手渡したのだが…。それが女性生理用品の「タンポン」であったことが、映像にはっきりと映し出されていた。驚いたJTは捨ててしまったのだが、二人は大笑いだった。
当然ながらそのままでは済まなかった。日没ギリギリにホールアウトした初日だったが、2日目は早朝のスタート。ウッズがプレーする間にその事実を米メディアがすばやく報道し、SNSでも大きく炎上した。そんな騒ぎが影響したのか、ウッズは初日とうってかわって上がりの4ホールで3打落とす事態になった。
ゴルフメディアだけでなく、CNNなど一般ニュースでも報道された。
「タイガー、マジか? 47歳だろう」
「ティーンの女の子の父親なのに」
「生理用品がそんなにおもしろいのか?」
「いったいどこから持ってきたのか? まさか買いに行ったのか?」
と、非難の的になった。
先に書いた通り、このホールではウッズが323ヤード飛ばし、JTを10ヤードオーバードライブした。つまり、ポケットにずっと(?)忍ばせていた生理用品を手渡すという行為は、JTに対して「女の子みたいだな」というメッセージだったのだろうか。そういう意味と受け取られることから、女性団体からの批判がウッズのエージェントへと送られた。
第2ラウンド終了後、記者から問われたタイガーは真摯(しんし)な表情で、「悪ふざけが過ぎた。誰かを傷つけるつもりなどなかった。もし気分を害した人がいるのなら大変申し訳なかった」と謝罪した。
一体ウッズがどこから「タンポン」を持ってきたのか大いに謎だが、トーナメント会場ではクラブハウスの女性ロッカーも選手用に使われることもしばしばあるので、そこでウッズの目にとまったのかもしれない。(文・武川玲子=米国在住)