<3Mオープン 初日◇25日◇TPCツインシティーズ(米ミネソタ州)◇7431ード・パー71>
先週、ロイヤルトゥルーンで開催された「全英オープン」でメジャー自己ベストの2位に入った37歳のビリー・ホーシェル(米国)が、「3Mオープン」の初日スタート直前に棄権した。
前日から体調不良を訴えていたホーシェル。初日の朝に発熱して棄権を余儀なくされた。「熱と体の痛みで目が覚めた。ウォーミングアップを試みたが、体が言うことを聞かなかった。昨年はこの大会を家族とともにとても楽しんだ。今年はもっと良い成績を出したかったのに」とSNSにアップした。
全英オープン2位でフェデックスカップポイントランキングは26位に浮上。50位内が確定したことで、来季シード権とシグネチャーイベントの出場権を獲得した。3Mオープン前の公式会見では「(今大会の)欠場を考えなかったか?」と聞かれたが、ホーシェルは「NO」ときっぱり。
「一度約束したことは守る。出場すると決めていた。それに調子がいいときにはプレーを続けたい」と話す一方で、「体調は悪くないが、疲れはある。体の動きがいつもより鈍い。2週間スコットランドにいて地球の半分をトラベルしてきたのだから、それは仕方ないこと。全英から来た選手はみな同じだ」と疲労感を口にしていた。
PGAツアー通算8勝のホーシェルは2014年にフェデックスカップを制して年間王者に輝いた。昨年は不振に陥り、前年覇者として出場した「メモリアル・トーナメント」では初日に「84」と大叩きした。ラウンド後にはメディアに囲まれた。しばらく声が詰まって言葉が出なかったが、「自分のゲームはわずかにずれているだけだ。84も打って言うのもおかしいが、そんなに悪くないんだ。必ず戻ってくる」と絞り出した。
同年は初めてプレーオフ進出を逃し、今季はシグネチャーイベントに出場ができなかったが、裏試合の「コラレス・プンタカナ選手権」で勝利。「全米プロ」8位、全英2位などの好成績を挙げている。(文・武川玲子=米国在住)