<ジェネシス招待 3日目◇17日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322ヤード・パー71>
PGAツアー「ジェネシス招待」の第3ラウンドを「69」で終えたローリー・マキロイ(北アイルランド)は、世界トップが集まり世界中で戦う“グローバル・ツアー”の構想を明かした。
2年前にサウジアラビアの政府系ファンがサポートする高額賞金のLIVゴルフが始まって以来、ゴルフ界の分断が続いている。
「すべてを吹き飛ばす必要はないと思う。しかし、いくつかの微調整が必要であることは間違いない」と統一された未来への希望を話すマキロイは、明確なビジョンを持っている。それが「世界のベストプレーヤー80人で戦う」グローバル・ツアーの構想だ。
多くはPGAツアーの選手になりそうだというが、一方で世界中のツアーから出場権を得るようにする。「目標は世界中のベストメンバーが集う」ことだとした。
マキロイはサッカーの欧州最強クラブチームを決める“チャンピオンリーグ”を例にした。「他のツアーの選手はこのグローバル・ツアーに出場するために戦い、チャンピオンズリーグではそのトップ選手同士が争う」という。
そのツアーの開催地もグローバルだ。南半球ではオーストラリアや南アフリカ、アジアは日本、韓国、中国。中東ではサウジアラビアが候補となってくる。1年の試合数は24大会ほどを予想しており、その半分は米国内での開催になるとした。
「ファン、スポンサー、メディア。みんなにとってうまくいくようにすれば、素晴らしく面白いツアーになる。今はみんながぼくと同じ気持ちになるようにしているところだ」
現在、PGAツアーはストラテジック・スポーツ・グループからの30億ドル(約4500億円)もの投資を合意。LIVゴルフをサポートするPIFとの合意は現在進行中となっているが、この交渉がまとまれば、グローバル・ツアー実現への大きな一歩となりそうだ。(文・武川玲子=米国在住)