松山英樹がPGAツアーの2025年シーズン開幕戦「ザ・セントリー」を制し、米ツアー通算11勝目を挙げた。あまりにも見事な圧勝だった。
最終日を2位のコリン・モリカワ(米国)から1打リードで迎えた松山は、3番(パー4)のイーグルを皮切りに次々にスコアを伸ばし、一時はモリカワを4打引き離して首位を独走。モリカワも必死に追撃をかけたが、松山を捉えることは一度もできず、最後は3打差で松山が勝利。最終日を1イーグル、7バーディ、1ボギーの8アンダー、「65」で回った松山は、トータル35アンダーで勝利し、PGAツアーの72ホール最多アンダーパー記録を更新した。
「最後のパットが入るか入らないかで、そういう感じだろうと思っていたので、記録になって、うれしい。オフにリフレッシュできたので、また新たにスタートする気持ちでできてよかった」
着実にフェアウェイとグリーンを捉え続けた松山のショットは、終始、安定していた。わずかにラフへそれたことは何度かあったが、小さなミスをミスにしない最強のリカバリーを披露。ピンチをチャンスに変えていた。
今大会開幕前に急遽変更した新パターは、4日間、彼のボールをしっかりカップに沈めていった。まるで松山の今季早々の勝利を達成するために彼の目の前に現れた運命のパターだったように思えてならない。運命と言えば、PGAツアーにおける松山の優勝には、いつもどこか運命的なものが感じられた。