ロサンゼルスの山火事による影響で、2月13日(木)に開幕する米国男子ツアー「ジェネシス招待」の開催コースが変更になった。同大会のホストを務めるタイガー・ウッズ(米国)は「本当に困難だった」と開催地変更に至る経緯について言及した。
本来の開催コースであるリビエラCCは、山火事でもっとも大きな被害を受けたパシフィック・パリセーズに位置する。現在も同地域は立ち入りが制限され、電力が回復していないエリアもある。コース自体は火災を免れたものの、大量の灰が積もり、プレーできる状況にはない。
開催が不可能となり、代替候補としていくつかのコースが挙がる中、同じカリフォルニア州のサンディエゴで行われた「ファーマーズ・インシュランス・オープン」の舞台、トリー・パインズGCが選ばれ、先週正式に発表された。
27日、TGLの第4戦後の会見で、ウッズはリビエラCCのオーナー・渡辺昇氏らと会合を持ったことを明かし、「渡辺家とのミーティングは本当に困難だった」と心境を語った。
「我々は西海岸での開催を維持したかった。だから、ペブルビーチ、フェニックス、ラスベガス、サンディエゴ、パームスプリングスなどの選択肢を検討した。火事で被害を受けた人々全員に理解を示したかった」
ウッズ自身も南カリフォルニアのサイプレスで生まれ育っただけに、「南カリフォルニアで開催することはとても重要だった」と強調する。「サンディエゴなら、ロサンゼルスへの思いを共有できる。南カリフォルニアで生まれ育った人々にとって、この火災は他人事ではない。とても困難な状況だし、細心の注意を払うべき問題だった」と語った。
PGAツアーは、今年のジェネシス招待でいくつかの救援活動を実施する予定だ。(文・武川玲子=米国在住)