「全英オープン」を主催するR&Aは10日、今年7月17~20日にアイルランドのロイヤル・ポートラッシュで開催される第153回大会の出場資格を発表。新たなカテゴリーとしてLIVゴルフの上位選手が獲得することを加えた。
獲得するのは今季LIVゴルフの個人戦ポイントレースで、6月27~29日のダラス大会終了時の上位5選手となる。R&Aのチーフエグゼクティブのマーク・ダーボン氏は、「全英オープンは男子ゴルフの世界で最高選手権であり、毎年主要プロツアーでの成績に基づいて選手権への道を提供するために出場権の見直しをする。私たちは、LIVゴルフに出場する選手にも、他の主要ツアーと同様にシーズンごとのランキングを通じて全英オープンの出場権を確保する機会があることとする」とステートメントでコメントした。
現在LIVゴルフからは2024年の全米OP覇者のブライソン・デシャンボー(米国)、2022年全英OP覇者のキャメロン・スミス(オーストラリア)、2023年マスターズチャンピオンのジョン・ラーム(スペイン)ら12選手がすでに出場権を保有する。
LIVゴルフの選手は予選会に出場することで、出場権を獲得することも可能。今月5日には、「全米オープン」を主催するUSGA(全米ゴルフ協会)が、LIVゴルフ選手への出場権付与を発表。5月19日時点で他の出場資格を持たないトップ選手(上位3位内が条件)が出場権を得ると正式決定し、他のメジャーの動向が注目されていた。
「マスターズ」、「全米プロゴルフ選手権」は現時点ではLIVゴルフ選手への直接の出場権は発表されていないが、マスターズを主催するオーガスタ・ナショナルGCは、1月8日にLIVゴルフを戦うホアキン・ニーマン(チリ)に2年連続で“特別招待”を発表。一方「全米プロゴルフ選手権」を主催するPGA・オブ・アメリカもこれまでにLIVゴルフ選手に招待を行っており、今季5月15~18日にクワイルホローGCで開催される同大会ににセルヒオ・ガルシア(スペイン)とニーマンを特別招待したと一部で報道されている。(文・武川玲子=米国在住)