現地時間17日(金)の早朝に警察に拘束され、のちに釈放、そのまま「全米プロゴルフ選手権」の第2ラウンドをスタートさせていたスコッティ・シェフラー(米国)の逮捕劇に関し、地元警察とルイビル市が23日(木)に会見を開いた。
シェフラーは大会出場のためにコースのゲートを通ろうとしたが、そこで警察官に止められた。会場付近はすぐ近くで発生した交通死亡事故の影響で混乱状態。警察の発表によれば、警察官の誘導指示に従わず、車を進めたシェフラーが警察官を引きずる形になって負傷させたという罪や、ほかにも3つの罪で拘束され、一時は留置場にも収監されていた。
今回の会見では、道を挟んでゲートと反対側に設置されている固定監視カメラの映像と、手錠をかけられ警察車両に連行されるシェフラーの姿を映した車載カメラの映像が公開された。
固定カメラの映像では、ゲート前の道から左折で入ろうとしたシェフラーの車が駆け寄った警察官に止められ、そこでやりとりをしている。あたりはまだ暗く、雨も降っていた影響と音声もないため、詳細は確認できず。その後車から降りたシェフラーは連行。この映像を見る限り、警察が当初発表したような暴行などは確認されなかった。そして、そのわずか2分後に手錠をかけられた連行されるシェフラーの姿が警察車両の車載カメラに写っていることから、時系列的に見て発表された罪状の真偽が問われると、米メディアも報じている。
会見に出席した警察署長と市長は、まだ捜査段階とした上で、シェフラーの車両を止めた警察官の“ボディカム”(身体装着カメラ)が作動していなかった事実を明かした。このようなケースでは、時間的制約などでカメラを起動できない特殊な場合をのぞき、撮影をする規則となっており、警察署長はこの違反を認めた。
会見で質疑はなく、今回の容疑は取り下げず、調査を継続すると述べ、6月3日に予定されている罪状認否で裁判所の判断に委ねるという。
シェフラーは逮捕、釈放後にコースに戻り「66」をマークし8位タイで全米プロを終えた。また、今週の「チャールズ・シュワブチャレンジ」にも出場している。